日本ハムが失策減へ 谷内新コーチ考案の3カ所ノック「あれが今は得策かな」

2023年11月10日 16:16

野球

日本ハムが失策減へ 谷内新コーチ考案の3カ所ノック「あれが今は得策かな」
<日本ハム秋季キャンプ>ノックする谷内内野守備走塁コーチ(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 早くも新風が吹いている――。日本ハムは秋季キャンプ第2クール3日目の9日、「ディフェンスデー」と題してエスコンフィールド北海道で守備練習に時間を費やした。内野ノックではメイングラウンドで3カ所ノックを実施。メニューは新任の谷内亮太内野守備走塁コーチが考案。今季12球団ワーストの94失策を喫したチームの守備力改善へ、新コーチのアイデアが詰まった練習だった。
 練習メニューの午後1時の欄には「完全撤収」と記載されている。天然芝の維持管理のため、練習時間には限りがある。限られた時間でいかに効率よく守備練習を行い、かつエスコンの天然芝に慣れることができるか。新任の谷内内野守備走塁コーチが練りに練った練習法が、メイングラウンドでの3カ所ノックだった。

 「限られた時間の中で基礎もやりたい。選手の集中力も保ちつつ、エスコンに慣れる練習もしたい。あれが今は得策かなと思った」

 新庄監督から練習メニューを一任され、考案した1カ所あたり2、3人の3カ所ノック。1カ所はあえて緩めの打球を打ち、足を動かして処理するのが狙い。もう1カ所はノッカーがティー打撃形式で全力で打ち、実際の打球に近いゴロを捕球する。エスコン対策を考えたメニューだが、ひと味違うのはもう一カ所だった。

 「選手が興味を持ってできるメニューも欲しかった」と谷内新コーチは、捕球力向上の効果が見込める「板グラブ」など特殊な形状のグラブを8個用意。おのおのが今必要だと思うグラブを選択し、ノックを受けた。昨季チーム最多の13失策を記録した清宮は、通常より重たいグラブを選び「下から捕りにいく意識を高められる」とうなずいた。

 新庄日本ハム3年目の重要テーマは「失策数の減少」だ。今季は12球団ワーストの94失策。守備力向上へ、新コーチにかかる期待は大きい。

 「何が正解かは分からないが、もったいないエラーを減らしたい。ただのエラーでも自分の中で納得できれば、次はこうしようという気持ちが生まれる」

 強制された練習だけでは向上しない。選手一人一人が守備力向上に何が必要か考え始めた時、初めて課題は改善へと向かう。その“ヒント”を、谷内新コーチは練習メニューで与えていた。(清藤 駿太)

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