明大野球部に初めて女性主務が誕生 岸上さくら主務、田中監督打診に即答「やらせてください」

2023年11月10日 15:25

野球

明大野球部に初めて女性主務が誕生 岸上さくら主務、田中監督打診に即答「やらせてください」
明大の主将に決まった宗山(左)と女性初の主務の岸上 Photo By スポニチ
 明大野球部は10日、新チームの体制を発表した。主将には宗山塁内野手(3年=広陵)、副将には中山琉唯捕手(同=常総学院)直井宏路外野手(同=桐光学園)飯森太慈外野手(同=佼成学園)の3人が就任。また主務には岸上さくら(同=立命館慶祥)が務める。
 10月26日、ドラフト会議当日のことだった。指名が始まる前、田中武宏監督は岸上を呼び「チーフマネ(主務)をやってみないか。君ならできると思っているんだが」と打診した。男子の専属マネジャーがいない事情もあったが、田中監督は1年からの岸上の行動を見て十分にできると判断した。この言葉に「やらせてください」と即答、チーム史上初めて女性主務が誕生した。

 島岡吉郎監督から平成になり別府隆彦監督時代に女性マネを採用。部員もジョディ・ハーラーら女性部員も誕生した。しかし40年近く男子マネが主務を務め、4年生がいないときは3年生の男子マネが2年連続で主務を務めてきた。主将と主務はチームの柱。岸上は「責任重大ですが同期のマネからも(主務を)やってほしいと言ってもらったし、やろうと思いました」と前向きだ。これまで宗山とはあまり会話はなかったというが「これからは宗山らと密に連絡を取って部のスムーズな運営をしていきたい」話す。

 高1のとき、夏の甲子園をテレビを見て感動。「これだ!」と秋には野球部に押しかけマネジャーになった。「ちょうど根尾世代の甲子園でした」とそれからこの道に入った。趣味は6歳から始めたピアノ。今でも暇な時間を見つけてスタジオを借りて演奏しているという。

 来年のドラフトの目玉と言われる宗山とタッグを組む。4連覇を逃した悔しさを胸にスタートを切った新チーム。岸上は側面から支え、V奪還を誓って動き回る。

 ≪六大学では3校に≫東京六大学野球の女性主務はすでに慶大、法大、立大の3校で誕生している。明大は4校目となる。早大は基本女子マネは採用しておらず、部員として入部し活動。監督が認めたら秋季リーグ戦前に女子マネとして登録される。現在は藤田南マネ(3年)が初のマネジャーとして活躍している。役目は部の運営、部員の管理、OBとの連絡、連盟の仕事など多岐にわたる。リーグ戦では神宮球場でアナウンスを担当、各校とも女子マネが“うぐいす嬢”として美声を競っている。

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