オリ・若月「由伸には感謝しかない」3年連続最優秀バッテリー賞コンビ、メジャーに挑む相棒への思い

2023年11月10日 05:10

野球

オリ・若月「由伸には感謝しかない」3年連続最優秀バッテリー賞コンビ、メジャーに挑む相棒への思い
11月4日、日本シリーズ第6戦で好投した山本(左)をねぎらう若月 Photo By スポニチ
 【スポニチ本紙単独インタビュー 前編】オリックスのリーグ3連覇に貢献した若月健矢捕手(28)が本紙の単独インタビューに応じ、今オフのメジャー移籍を目指す山本や、中嶋監督、捕手のライバルで同学年の森への思いを明かした。全2回に分けて掲載する。前編は、3年連続で最優秀バッテリー賞を獲得した相棒・山本についての思いを存分に語った。(聞き手・中澤 智晴、山添 晴治)
 ――惜しくも日本一には届かなかったが、日本シリーズ初戦で敗戦投手になった山本とのコンビで第6戦で見事にリベンジした。

 「短期決戦なので引きずってもしょうがないので、特に気にしなかったです。2人で話もそんなにしていません。試合前にちょっと話したぐらい」

 ――技術的な話?

 「技術というか、僕らが考えているようなところでは、アイツはやっていないので。特に言うことはない。ちょっと言ったのは“カーブを甘くてもいいからストライクゾーンにどんどん投げてこい”とだけですね」

 ――3年連続で最優秀バッテリー賞受賞。右腕の成長は。

 「見たまんまじゃないですか。(3年連続投手4冠の)数字が物語っている通り」

 ――バッテリーを組んで自身が成長させてもらった部分はある?

 「本当に由伸には感謝しかない。学ぶところももちろんあるし、逆に由伸を受けるがゆえに…というのもありました。他の投手を受ける時に“あれ?由伸だったらこれでいけていたのに”と。3ボールから平気でカーブでストライクを取れる投手は他にいない。他の投手でも由伸みたいなリードをしてしまう時もあった。そういう時にどうすればいいのか。いい勉強になりました」

 ――ボールを受けて感じる山本の凄みは。

 「全てにおいて。まずは球速が速い。コントロールもいい。特別だなと思うのは、フォークを自在に操れるところ。カウントも取れるし、決め球にもなる。サインを出した時、僕は“この辺でいい”とか“低くだよ”とジェスチャーするだけ。“絶対にボール”というサインはあるけど、それ以外は任せています。その中で球速を変えたり、スライダー気味に投げてきたりするので本当に凄い」

 ――誕生日にスニーカーをプレゼントされた。プライベートでの付き合いもある。

 「第7戦も球場に履いて行きました。食事にも行ったりはするけど、そんなに頻繁ではないです。彼は忙しそうだし、栄養士も付けているので。僕は本当にB級グルメが好きなので、あんまり僕の方に寄せても(笑い)」

 ――球団が山本のポスティングを容認した。寂しくなる半面、楽しみもある?

 「こんなバリバリの状態で行ける時代になったので。全盛期にどれくらい活躍するのか見てみたいし、純粋に応援したい。(シリーズの)第6戦は8回くらいからは涙が出そうになりました。結構ガチで。泣きそうになりました」

 ◇若月 健矢(わかつき・けんや)1995年(平7)10月4日生まれ、埼玉県出身の28歳。花咲徳栄では3年春に甲子園出場。13年ドラフト3位でオリックス入団。18年から正捕手を務め、19年は自己最多の出場138試合中、116試合で先発マスク。山本とのバッテリーで21~23年のリーグ3連覇に貢献した。19、20年選手会長。通算成績は749試合で打率.228、21本塁打、152打点。1メートル80、88キロ。右投げ右打ち。

 ▽若月と山本の23年日本シリーズ 若月は第1、3、5、6戦の4試合で捕手として先発出場。バットでは13打数2安打2打点。第6戦、1点を追う2回に同点打を放った。シリーズ中、若月と2度バッテリーを組んだ山本は、第1戦を5回2/3、自己ワーストタイの7失点で敗戦投手。第6戦はシリーズ新記録の14奪三振で1失点完投。自身のシリーズ初勝利を飾り、チーム成績を3勝3敗のタイに戻した。

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