ソフトバンク・山川 我慢のキャンプスタート ケガ防止を最優先にタイトル奪取へ“飛ばしすぎ禁止”

2024年02月02日 05:00

野球

ソフトバンク・山川 我慢のキャンプスタート ケガ防止を最優先にタイトル奪取へ“飛ばしすぎ禁止”
小型グラブでノックを受けるソフトバンク・山川  (撮影・成瀬 徹)       Photo By スポニチ
 プロ野球の10球団は1日、宮崎、沖縄両県で春季キャンプをスタートさせた。西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使し、ソフトバンクに加入した山川穂高内野手(32)は初日から早出スタート。練習量の豊富さで知られ、西武時代は居残り練習も恒例だったが、序盤は早朝からの準備に重点を置いてセーブする。3度の本塁打王に輝いたスラッガーが、大暴れに向けて徐々にギアを上げていく。
 午前7時45分。山川がチーム本隊より一足早く、昨春WBCでチームメートだった牧原大とともに球場入り。新天地でのキャンプ初日。早めに体を動かして始動に向けた準備を整えた。

 特にキャンプ序盤は早出スタートする一方で、西武時代に代名詞となっていた長時間にわたる練習はセーブする方針だ。かねて練習量の豊富さで知られるが、新たな環境では目に見えない疲労もある。自然と飛ばし過ぎにもなりかねない。

 まずはシーズンで結果を残すことを見据えて“我慢”する。「遅くまで残りたい気持ちもありますけど、流れが分からないまま(球場に)ずっといると、思ったより体が張って、思わぬところでケガしてしまうのも嫌なので。最初のクールは早く来て早く帰ろうと思ってます。もうちょっとやりたいと思っているところでやめとこうかなとイメージしてます」。慣れるまでは重視している準備に時間を割きつつ、無理はせずに徐々にギアを上げていくつもりだ。

 この日は雨のため室内での練習となった。山川は柳田、近藤、ウォーカー(前巨人)と同組となり、打撃練習では豪華メンバーで快音を響かせた。小久保監督は「山川はほぼ1年間、公式戦に出場してなかったとはいえ、そんなに心配していません」ときっぱり。その上で「今日たまたまあの4人が一つの組で回っていました。どういう並びにしようかなと初めて考えました。どういうふうにすれば相手ピッチャーが嫌がるか。自己満足じゃなく、相手から見て一番嫌がる打順にしないといけない。これからじっくりとキャンプを通して考えていきたい」とうれしい悩みを口にした。

 昨季、山川は女性トラブルの不祥事を起こし17試合出場にとどまったとはいえ、体の切れには手応えをつかんでいる。年始から、ほぼ休みなく動いて状態を上げてきた。

 「ホームランを打つことが一番だと思っている」。こう決意を口にしている本塁打王3度の大砲が、新天地でタイトル奪取を目指し始動した。(木下 大一)

 ○…山川は西武に在籍していた昨年は2月6日に宮崎・南郷でキャンプインし、初日から全力で練習した。ベースランニングなどの走塁練習、直後に本番を控えていたWBCの大会使用球を使ったキャッチボール、通常メニューの打撃練習などに加え、個別で室内で振り込み。日没した後の午後6時過ぎまで打ち込み、球場を後にしたのは選手では最後だった。

 ○…山川が人的補償として西武に移籍した甲斐野とのやりとりについて口にした。自ら連絡を入れたとのことで「僕の今回の件でチームが変わってバタバタしてしまったので、そこはおわびしました」と説明した。シーズンでの対戦に向けて「プロ野球の世界でこれからも戦うことになると思っている。“いい勝負がしたい”という話もしました。いい投手なので。いい勝負がしっかりできれば」とエール交換も行った。

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