中央学院 “二刀流”颯佐で甲子園初勝利!先制打&流れ呼び込む好救援

2024年03月21日 05:00

野球

中央学院 “二刀流”颯佐で甲子園初勝利!先制打&流れ呼び込む好救援
<中央学院・耐久>中央学院2番手の颯佐(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第3日・1回戦   中央学院7―1耐久 ( 2024年3月20日    甲子園 )】 1回戦3試合が行われ、中央学院(千葉)は耐久(和歌山)を7―1で破って春夏通じて初勝利。遊撃と投手の二刀流で最速148キロ右腕の颯佐心汰(さっさ・ここた)内野手(3年)が「5番・遊撃」で先発出場し、先制打&好救援で勝利に貢献した。大会連覇を狙う山梨学院は京都外大西に快勝。創志学園(岡山)も21世紀枠で出場した別海(北海道)を大差で下し、それぞれ2回戦に進んだ。
 三塁ベンチを出た颯佐は初回から守っていた遊撃ではなく、マウンドへと歩を進めた。6回。先発して5回無失点だった臼井夕馬(3年)から、勝利へのバトンを受け取った。

 「流れを引き寄せる気持ちで投げた。本当に憧れていた舞台。楽しむことができた」

 1―0の僅差ながら相馬幸樹監督は「一番良い投手を出そう」と、初回には先制打も放っていた二刀流右腕の颯佐への継投を決断。背番号6は最初の6回をリズム良く3者凡退に抑えて打線に流れを呼び込み、直後の3得点につなげた。気温7度で冷たい風や雨も降る悪条件の中、直球の最速こそ142キロだったが、スライダー、チェンジアップも駆使して4回を2安打1失点。チームの甲子園初勝利に貢献して「1勝して勢いに乗ることが目標だった」と笑った。

 憧れの先輩に贈る白星でもあった。中学時代に所属した船橋シニアの先輩でもあるOBの大谷拓海氏(昨季限りで社会人のセガサミーで現役を引退)も二刀流右腕としてチームを18年春、夏の甲子園出場に導いた。関東・東京の6校目として“滑り込み”で出場が決まった直後の1月28日には、その大谷氏が同校を訪問。颯佐は「どっちも好きでいることが一番大事」と二刀流を続ける上での金言を授かった。伝授された心得で磨きをかけた二刀流。「勝ちました、と言いたいです」と目を輝かせた。

 50メートル走5秒8、遠投120メートルでプロも注目する逸材は「トーナメントは勢い。粘り強く自分たちの野球をやっていきたい」と誓う。聖地1勝で、憧れの先輩は超えた。白星を重ね、新たな歴史をつくる。(柳内 遼平)

 ◇颯佐 心汰(さっさ・ここた)2006年(平18)10月18日生まれ、千葉県船橋市出身の17歳。高根台三小2年から野球を始め、高根台中では船橋シニアに所属。中央学院では1年秋からベンチ入り。憧れの選手はフィリーズ・トレー・ターナー。好きなお笑い芸人はハリウッドザコシショウ。1メートル75、72キロ。右投げ右打ち。

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