【選抜100年 聖地の華】京都外大西・阪部譲史記録員 必要としてくれる人のためなら頑張れる

2024年03月21日 05:00

野球

【選抜100年 聖地の華】京都外大西・阪部譲史記録員 必要としてくれる人のためなら頑張れる
<山梨学院・京都外大西>ベンチで声を出す京都外大西・阪部記録員(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第3日   京都外大西1-7山梨学院 ( 2024年3月20日    甲子園 )】 京都外大西の阪部譲史(3年)は、昨秋の近畿大会から記録員を務めている。
 選手としてはベンチ入り経験がなく、志願して裏方に回った。これまで上羽功晃監督に「野球が好きではないのでやめたいです」と伝えたのは一度や二度ではない。その度に監督が引き留めてくれた。「大人がそう言うということは、僕が大人になったときに“続けていて良かったな”と気付くこともあるのかなと思いました」。監督の熱意に応えようと思いとどまるも、完全に前を向けたわけでもなかった。

 晴れない心のまま迎えた昨年10月5日の誕生日でのこと。1学年後輩で今春選抜で背番号9を背負う杉浦智陽が、お菓子をプレゼントしてくれた。その箱の裏に「野球やめないでください」と書いてあった。「自分を必要としてくれる人もいるんやなと思った。やめるという選択肢がなくなった」。仲間を手助けしようと昨秋から学生コーチに転身した。

 「乃木坂46」などの女性アイドルグループを応援することにも没頭する。オフ期間は、趣味と同等以上の熱量で相手校の研究に時間を費やしてきた。「やるからにはチームが勝つためにやりたいです」。必要としてくれる人のためなら頑張れることを聖地が教えてくれた。 (河合 洋介)

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