広島・田村 OP戦キングタイ3号 新井監督驚いた「あの難しい球をファーストスイングで仕留めるとは」

2024年03月21日 05:45

野球

広島・田村 OP戦キングタイ3号 新井監督驚いた「あの難しい球をファーストスイングで仕留めるとは」
<西・広>7回、2ランを放つ田村(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【オープン戦   広島5-6西武 ( 2024年3月20日    ベルーナD )】 驚愕(きょうがく)の一発だ。広島・田村俊介外野手(20)が20日の西武戦(ベルーナドーム)に途中出場し、1点を追う7回の第1打席に一時逆転となる2ラン。見逃せばボール球の内角高め直球を右翼ポール際へ運んだ。ソフトバンク・山川らとトップで並ぶオープン戦3号。中軸ですら担えそうな高い技術と対応力に、新井貴浩監督(47)も「あれを仕留めるとは」と驚き、絶賛した。
 まさに瞬殺だった。1点を追う7回無死一塁、田村がオープン戦トップタイに並ぶ3号2ラン。西武の2番手・ボーが投じた初球の内角高め144キロ直球を振り抜くと、打球は敵地の右翼ポール際へ吸い込まれた。

 「前の矢野さんの時に真っすぐが高めにいっていたので、浮いた高いボールを狙っていこうと。だいぶ詰まっていたけど、本塁打になって良かったです」

 優れた技術と対応力の高さが詰まったアーチだった。初めて対戦する投手で、しかもフェアゾーンへ飛ばす方が難しそうな内角高めのボール球。初球から積極的に振りにいき、かつバットの軌道を内側から出すことでスタンドインさせた。

 「初見の投手は受け身にならず自分から攻め、結果を恐れずに思い切って振ろうという意識でいっています」

 伏線はあった。工夫しながら汗を流す試合前の打撃練習。この日は右翼席への打球を連発した。「当てにいってしまって」無安打に終わった前日19日の内容を反省し、「練習からしっかり振ろうと思った」結果の産物だった。

 「逆方向から入る日もあれば、今日みたいに思い切り引っ張る日もある。前日や当日の状態で決めています」

 ソフトバンクの山川とウォーカー、中日・細川という長距離砲とトップで並ぶオープン戦3号。「そこまで気にしていない」と笑う田村に対し、新井監督は「あの難しい球をファーストスイングで仕留めるとは」と驚き、「詰まりながら、切らさずにスタンドまで運ぶ。高い技術と対応力がないとできない」と絶賛した。

 5回から今春対外試合で初めて中堅守備に就き、自身第1打席の第1スイングで放った一発。打率・308、チーム最多の7打点をマークする若鯉は、開幕スタメンどころか、中軸ですら担えそうな雰囲気を醸し出す。

 「(開幕戦先発は)まだ分からない。相手は左投手(DeNA・東)なので、残り3試合で左も打てるところをアピールしたい」
 力のある速球に強いだけでなく、変化球を巧みに拾える技術もある。愛工大名電(愛知)の先輩左腕が敵の開幕投手を務める29日、売り出し中の20歳が中軸で先発しても驚きはない。(江尾 卓也)

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