ドジャース・大谷が不発の3大理由 新フォーム未完、狙われた…

2024年04月04日 01:30

野球

ドジャース・大谷が不発の3大理由 新フォーム未完、狙われた…
<ドジャース・ジャイアンツ>3回、中飛に倒れる大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   ドジャース5-4ジャイアンツ ( 2024年4月2日    ドジャースタジアム )】 【ヤナギタイムズ】ドジャース・大谷翔平投手(29)は2日(日本時間3日)、ジャイアンツ戦で3打数無安打。自己ワーストを更新する開幕から37打席本塁打なしとなった。1890年のナ・リーグ加入から135年目、球団初の開幕8試合連続5得点以上という好調な打線の中、打率・242、本塁打なしと低空飛行。日本ハム時代の13年12月から本格取材する本紙MLB担当・柳原直之記者(38)が、3つの要因を挙げた。
 わずかにブーイングの声も聞こえた。6回2死一、二塁。大谷は左腕Ta・ロジャーズのシンカーで二ゴロ。開幕から37打席連続本塁打なし、8試合連続も自己ワーストを更新した。昨季44本塁打で日本選手初の本塁打王を獲得した大谷から、消えた快音。3つの要因があるとみている。

 (1)新フォームの対応 昨季の右肩が本塁方向に傾く構えを、今季は背筋を伸ばして肩をほぼ水平にし、バットも垂直に立てるようにした。2本塁打したオープン戦はまずまずも、開幕後は33打数8安打で打率・242。完全に対応できていないのが現状だ。安打も全8安打中、7安打が右方向。同じく引っ張り傾向だった22年開幕直後は「(バットの)軌道がずれているからかな」と自己分析していた。この日もベンチで、座りながらバットを持ち何度も構えを確認していた。

 (2)徹底した変化球攻め 21、23年のMVPに対し、相手の配球も変化した。顕著なのが直球の割合で、昨季の29%が今季は22%に。昨季の直球打率・402も念頭に、変化球中心になった。しかも今季は直球での安打なし。一般的にバットを立てて構えると、振り出しが遅れ直球への対応は難しくなる。また、昨季打率・237のスライダーは今季、11%も多い33%に増加。数少ない“弱点”を徹底的に突かれている。今季のスライダー打率は・125だ。

 (3)新天地での気負い 1度目の右肘手術後、打者専念した19年は打率・286、18本塁打。「打者として(のみで)出続ける難しさはある」と語っていた。今季はさらに移籍で環境が激変。18年MVPの1番ベッツ、20年MVPの3番フリーマンら上位打線が好調で、2人に挟まれる中でこれまで以上に強振が目立ち、無用な力みがある印象だ。昨年3月のWBCでは、大谷の後ろを打つ村上(ヤクルト)が不振に陥った。開幕直後の元通訳・水原一平氏の違法賭博問題での、精神的動揺もあるだろう。この日は塁上でせき込む姿もあり、体調面は気になっている。

 ただ、前夜の左飛、この日の第2打席の左中間への中飛は角度がついた打球だった。フォーム変更での必要な対応も、大谷は織り込み済みのはず。デーブ・ロバーツ監督の「ちょっとしたタイミングの問題。すぐに波に乗ってくれるはず」という言葉を信じている。

 ≪昨季8・23最後に快音なし≫大谷の開幕に限らない連続本塁打なしのワースト記録は、22年の22試合&93打席連続。その年の34本塁打目を放った9月11日のアストロズ戦の第1打席の後、シーズン最終戦だった10月5日のアスレチックス戦まで本塁打なしに終わった。また、昨季の最後の本塁打は8月23日のレッズ戦の第1打席での44号となっている。

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