大谷翔平「焦る気持ち」を抑えて出たドジャース1号に「何とか1本出て良かった」 指揮官の言葉で「楽に」

2024年04月04日 13:47

野球

大谷翔平「焦る気持ち」を抑えて出たドジャース1号に「何とか1本出て良かった」 指揮官の言葉で「楽に」
今季初本塁打を放ち、右拳を握るドジャース・大谷(AP) Photo By AP
 ドジャースの大谷翔平投手(29)が3日(日本時間4日)、本拠でのジャイアンツ戦に「2番・DH」で先発出場。開幕から自己ワースト40打席不発で迎えた第4打席で移籍後初本塁打となる今季1号を放つなど、4打数2安打1打点で5-4の勝利に貢献した。ジャイアンツ3連戦はこれでスイープとなった。
 待ちわびた瞬間がやってきたのが4―3の7回2死走者なしの場面だった。左腕テーラー・ロジャースに対し、カウント3-1からの速球を強振すると、強烈な打球は右中間席で弾んだ。大熱狂の中、ダイヤモンドを一周した大谷はベンチでナインに出迎えられると、安どした様子を見せた。テオスカー・ヘルナンデスにはひまわりの種をぶつけられる手荒い祝福もあった。

 試合後、大谷は「なかなか調子が上がってこなくて焦る気持ち、早く打ちたいなという気持ちを我慢しながら自分のスイングをしようということに努めてきた。何とか1本出て良かったと思います。ボールの見え方が一番大事だと思っているので、そこが自分の納得できるスタンスで構えることを心がけました」と振り返った。

 試合前にはデーブ・ロバーツ監督と会話した大谷は「監督とも話して、自分らしくいればそれでいいと言ってもらえた。それで気持ちが楽になりましたし、今日こうやって結果が出てそれを継続して頑張りたい」と明かした。

 本拠ファンの雰囲気については「毎日、毎日これだけ多くのファンが入ってもらって凄くやりがいというか、自分にエナジーをもらえると思う。それを自分の力に変えて頑張りたいです」と誓った。

 打球速度は105.6マイル(約169.9キロ)、打球角度は24度、飛距離は430フィート(約131.1メートル)だった。この一発で開幕から9試合連続5得点以上を記録。スポーツ専門局「ESPN」のサラ・ラングス記者は、1900年以降で開幕から9試合連続5得点以上を記録したのは過去5球団だと自身のSNSで報じた。

 2日のジャイアンツ戦でチームは1890年のナ・リーグ加入から135年目、球団初の開幕8試合連続5得点以上と爆発する中、大谷は3打数無安打。開幕から8試合、37打席連続本塁打なしは自己ワーストを更新していた。ここまで打率・242、本塁打なしと開幕から苦しみ抜いた末にようやく飛び出した一発に今季2度目の完売で本拠地ドジャースタジアムに詰めかけた5万2746人のファンも大熱狂した。

 専属通訳だった水原一平氏が3月21日の開幕第2戦を前に違法賭博問題などで球団を解雇となった。その後はオープン戦も含め本塁打が出ていなかったが、ようやく待望の一発が生まれ、自らのバットで“水原ショック”を払拭した。

 大谷の開幕に限らない連続本塁打なしのワースト記録は、2022年の22試合&93打席連続だった。その年の34本塁打目を放った9月11日のアストロズ戦の第1打席の後、シーズン最終戦だった10月5日のアスレチックス戦まで本塁打なしに終わった。また、昨季の最後の本塁打は8月23日のレッズ戦の第1打席での44号だった。

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