「ふてほど」小泉今日子サプライズ登場の裏側「小泉界隈では大人気」打診快諾“ポスター行き来”は初稿から
2024年03月15日 22:54
芸能
宮藤官九郎氏がオリジナル脚本を手掛けるヒューマンコメディー。「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」の阿部&宮藤氏&磯山晶プロデューサーが「タイガー&ドラゴン」以来19年ぶりにタッグを組んだ。主人公は1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップしてしまった“昭和のダメおやじ”体育教師の小川市郎。彼の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与える。
第8話は「1回しくじったらダメですか?」。令和にタイムスリップしたムッチ先輩こと秋津睦実(磯村勇斗)は、息子の秋津真彦(磯村勇斗)と対面。小川純子(河合優実)が自分と入れ違いで昭和に帰ったことを知った上に、井上昌和(三宅弘城)から“ある話”を聞くと、突然パニックに?同じ頃、EBSテレビのカウンセラー・小川市郎(阿部サダヲ)の元には、過去に起こした不倫スキャンダルのため閑職に追いやられていた入社7年目のアナウンサー・倉持猛(小関裕太)が相談に来る。復帰のメドが立ったものの、リスクマネジメント部長が栗田一也(山本耕史)に代わり、白紙に戻され…という展開。
今度は不倫などの不祥事とSNS上におけるバッシングの問題に一石を投じた。
ラスト3分の令和パート、喫茶「SCANDAL」。ムッチは店内で文庫本を読む女性客が気になって仕方がない。歩み寄り「キョンキョンですか?」と声を掛ける。「ウソだあ」「だってキョンキョン、学年一緒だし」「ってことは、ドッペルゲンガー?えっ?」と目の前にいるのが小泉今日子(本人役)だとは、にわかに信じがたい。ムッチの反応に、小泉も驚く。
そこへ市郎が現れる。ムッチは「見て見て。あのおばさん、キョンキョンなのにキョンキョンじゃない」。市郎も「ホントだ!キョンキョンなのにキョンキョンじゃない!マスター(沼田爆)見て、キョンキョンなのに」。小泉は「何なんですか、さっきから、失礼過ぎる!」と憤る。
市郎は「落ち着け、ムッチ。今、キョンキョン58(歳)。こんな感じ。あ、40周年おめでとうございます」と一礼し、店のトイレに貼ってあった小泉のポスターが脳裏によみがえる。令和のトイレには「40周年アニバーサリー」、昭和のトイレには「渚のはいから人魚/風のマジカル」。市郎が「本物、かわいいねえ」と実感を込めると、小泉は「今さら言われても、うれしくない」と返した。
小泉の民放ドラマへの出演は、主演を務めた17年10月期のTBS火曜ドラマ「監獄のお姫さま」以来、約7年ぶり。宮藤氏の脚本作品は13年度前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」や「いだてん」、宮藤氏&磯山氏のタッグ作品は03年10月期のTBS「マンハッタンラブストーリー」(03年10月期)や「監獄のお姫さま」などに出演。常連となっている。
これまで、小泉のポスターが1986年と2024年をつないできた。磯山プロデューサーは「“時を超えても活躍をしている方のポスターで行き来する”というのは、初稿からの宮藤さんのアイデア」であり、ドラマの構成当初から「小泉さんに出ていただけるといいですね」と話していたと説明。ドラマの放送開始後にオファーをしたところ、「楽しく見てます。“小泉界隈”では大人気です」と快い返事があったという。
また、磯山氏と小泉は過去から現在にかけて深い関係がある。TBS入社後に漫画家としても活動していた磯山氏は「小泉すみれ」というペンネームを使用しており、これは小泉今日子の「小泉」を借りたものだという。磯山氏は「私が若い頃から凄くよくしていただいた」と感謝の思いを口にした。
次回は第9話「分類しなきゃダメですか?」(3月22日)が放送される。