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宝塚星組・天飛華音 歌、ダンス、芝居三拍子そろった中堅の実力派が的確な表現力で魅了

2023年10月21日 11:00

芸能

宝塚星組・天飛華音 歌、ダンス、芝居三拍子そろった中堅の実力派が的確な表現力で魅了
初の主演作で力のこもった演技を見せる天飛華音 Photo By スポニチ
 【Saturday宝塚】星組期待の若手スター、天飛華音(あまと・かのん)の初主演作「My Last Joke―虚構に生きる―」が兵庫・宝塚バウホールで開幕した(29日まで)。
 19世紀前半の米国で、後世の作家に多大な影響を与えた文筆家、エドガー・アラン・ポーを描く力作。小説家、詩人として大成したかったものの、草創期の出版業界では批評を書く編集者として認められた彼が、その裏で本当に追い求めたものは何だったのか。両親や優しくしてくれた義母と、次々に大切な人を亡くした彼に生まれた複雑な感情、一方で、若きヴァージニア(詩ちづる)へのいちずな愛と、心の内に潜む幾通りもの側面を表現した。

 天飛は歌、ダンス、芝居と三拍子そろった中堅の実力派。今回も時に繊細に、時に抑えきれない感情を爆発させるなど、屈折した複雑な心の内を的確に表現し、3度の新人公演主演で培った経験値を生かした熱演を見せた。特に、低く深い歌声と明瞭なセリフ回しで客席を引き込む姿は、入団8年目とは思えないテクニック。来年元日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する話題作「RRR」でも存在感を発揮してくれるはずだ。 (土谷 美樹)

 ◇天飛 華音(あまと・かのん)2月9日生まれ、鹿児島県出身。鹿児島市立吉野中を経て16年初舞台。星組配属。19年「GOD OF STARS」で新人公演初主演。身長1メートル71。愛称「カノン」。

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