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雪組ホープ・紀城ゆりや 初主演作前は緊張の毎日 彩風咲奈から掛けられた言葉で勇気が

2023年07月02日 11:00

芸能

 雪組ホープ、紀城ゆりやの新人公演初主演作「Lilac(ライラック)の夢路」が先月29日、東京宝塚劇場で行われた。
 本拠地、宝塚大劇場でのカーテンコールでは、涙で声を震わせ「未熟な私に、多くの方々が救いの手を差し伸べてくださいました。セリフにもありますように、自分一人では何も成り立たないことを強く、感じました」などと感謝。うれしさと大舞台を終えた安堵(あんど)、交錯した感情が涙に表れたと振り返った。

 舞台では、19世紀初頭のドイツで鉄道産業の発展に尽力した青年を体当たりで演じ、夢に向かって突き進む姿が初主演の懸命さに重なった。初めてセンターから見る客席の光景は新鮮で「今までと違う緊張や不安がたくさんあったんですが、何よりも楽しむことを大切に最後まで演じられました」と舞台度胸も満点。

 もちろん、本番を迎えるまでは、何度となく不安に襲われた。そんな時にトップスター彩風咲奈(あやかぜ・さきな)から掛けられた言葉が忘れられない。「私(彩風)だって、歴代の方々だってその不安に打ち勝つことができたんだから紀城も絶対できる」。その言葉に押されての熱演。現代的ですっきりした舞台姿が印象的な若手スターの誕生だ。 (土谷 美樹)

 ◇紀城 ゆりや(きしろ・ゆりや)7月8日生まれ、兵庫県出身。松蔭高を経て19年初舞台。雪組配属。身長1メートル70。愛称・のりか。

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