【羽生結弦さん、語る(3)】2年連続開催「もっと希望を届けたいなって思って」

2024年03月08日 21:23

フィギュアスケート

【羽生結弦さん、語る(3)】2年連続開催「もっと希望を届けたいなって思って」
<notte stellata 2024>大地真央さんとのコラボプログラムで迫力の演技を見せた羽生結弦さん(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 フィギュアスケート男子の五輪連覇者でプロスケーターの羽生結弦さん(29)が故郷で座長を務めるアイスショー「羽生結弦 notte stellata 2024」が8日、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナで開幕した。11日に東日本大震災から13年を迎える被災地で、2年連続の開催となった。以下は囲み取材でのコメント全文。
 ――「カルミナ・ブラーナ」を大地さんと共演したことで見えてきた可能性や表現の幅はあるか。
 「えっとカルミナ・ブラーナにに関しては、前半の部分、大地さんが出る前までの部分はシェイリン・ボーンさんに振り付けをしていただいて、大地さんが出てきた後は大地さんが振り付けをしてもらっている方にお願いをしました。いわゆる舞台の振り付けをされている方にお願いしました。そういう背景もあって、もちろんその前半の部分の、いわゆるフィギュアスケートの振り付けというものを受けながら滑っている自分と、その舞台のいわゆる陸上での振り付けというものを滑っている自分のそのギャップが生まれないように。その前半と後半のギャップがあまりないようにすることは意識して自分の中では滑り込んできたつもりです。どうしてもその陸上の振り付けになってきてしまうと、いわゆるその上下の…、上下っていうか前後の動きですか。奥行きがなくなってきたり。またその動き自体が小さくなりがちだったので。なんかそういったことを何か改めてフィギュアスケートってもっとこういうふうに表現しなきゃいけないんだなとか。陸上の振り付けだからこそ逆に、フィギュアスケートに落とした時に、もっとこういうふうに表現すれば陸上っぽくもなれるし、逆にフィギュアの良さも出るし、とかっていうことをいろいろ頭の中で計算しながらつくっています」

 ――前回になかった優しさや希望を感じた。全体的な意識は違うのか。
 「それを感じていただけのは正直うれしいです。どうしても前回初めて、その3・11という日に皆さんの前で演技をさせていただくという経験をして。正直、僕自身も辛い気持ちのまま、先ほども代表質問をしていただいた時におっしゃいましたけど、言いましたけど、僕が。やっぱり映像を見たり記憶を思い返したりすると辛くなってしまうことはある。で、それにとらわれながら滑っていたのが前回で。その中で皆さんから希望とか、勇気とか元気とか、いろんなものをいただけたショーでした。そういう意味で、今回は僕があの時もらったものをもっともっと返したいなって、もっと希望を届けたいなって思って新しいプログラム、ダニー・ボーイもそうですし、カルミナに関しても曲調は確かに強さがある曲調ではあるんですけど。でもその中で立ち向かうもの、みたいなものを感じていただけたらなって思って滑っているので。そういった意味では去年と本当に心意気?が全く違った。コンセプト自体が全く変わったショーになったのかな?
という気持ちではいます」

(取材終了)「すいません。ごめんなさい、こっちまで…(質問できなかった報道陣を見て)。長くてすみません。ありがとうございます」

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年03月08日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム