尊富士の母は感涙 優勝の瞬間は「会場の近くでスマホで」「震え止まらず」心配で急遽大阪入りも館内入れず

2024年03月24日 18:39

相撲

尊富士の母は感涙 優勝の瞬間は「会場の近くでスマホで」「震え止まらず」心配で急遽大阪入りも館内入れず
<大相撲春場所千秋楽>万歳する尊富士と母の石岡桃子さん Photo By 代表撮影
 大相撲春場所千秋楽の取組が24日、エディオンアリーナ大阪で行われ、東前頭17枚目の尊富士(24=伊勢ケ浜部屋)が西前頭6枚目の豪ノ山(25=武隈部屋)を押し倒しで破り13勝2敗で初優勝を決めた。前日の朝乃山戦で右足首を負傷し、出場も危ぶまれた中での強行出場で気迫の一番を見せた。新入幕優勝は1914年(大正3年)夏場所の両国以来110年ぶりの快挙。初土俵から所要10場所目での優勝は両国の11場所目を抜く史上最速となった。
 強行出場する息子を心配し、いてもたってもいられなかった。尊富士の母・石岡桃子さん(47)は「心配で急遽(きゅうきょ)来ました。勝ってほしいのと、足が心配なのと…複雑でした。大丈夫かな?という気持ちで見てました。急遽でチケットが取れなかったので、会場の近くにはいたけど、スマホで見てました」とドタバタだった千秋楽の大阪入りを明かした。「今朝9時の飛行機で来ました。顔を見て安心したかったので。(学生時代)毎回いいところまでいった時にケガしてきてたので、それがちょっとよみがえってしまって…。初めての日本一がこの形でって震えが止まらなかった」。これまでを思い返し、言葉を絞り出すと感極まり涙がこぼれ落ちた。

 その後、支度部屋で無事対面。偉業を成し遂げた息子と抱擁を交わし再び涙した。

 優勝力士インタビューでは24歳の孝行息子が「おかげさんで、僕もそんなに体は大きくないですけど、こうやってしっかり幕内の土俵で勝てるように育ててくれて、感謝しても感謝しきれないです」と母への感謝の思いを照れ笑いを浮かべながら口にした。

 年6場所制となった1958年以降、幕下付け出しも含めた初優勝の最速記録は1972年夏場所に初土俵から15場所目で賜杯を手にした輪島だった。尊富士は日大の大先輩でもある偉大な横綱の記録も塗り替えた。

 青森県五所川原市出身で鳥取城北高、日大と強豪校を歩んだ。22年秋場所で初土俵を踏むと序ノ口、序二段、三段目は1場所で通過。今年初場所に新十両に昇進すると13勝を挙げて新十両優勝を果たし、部屋の横綱・照ノ富士とアベック優勝でパレードでは旗手を務めた。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年03月24日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });