【玉ノ井親方 視点】気持ちで賜杯を勝ち取った尊富士 休まず攻め続けた完璧な取り口

2024年03月24日 19:40

相撲

【玉ノ井親方 視点】気持ちで賜杯を勝ち取った尊富士 休まず攻め続けた完璧な取り口
<大相撲春場所千秋楽>賜盃を受け取る尊富士(左)(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所千秋楽 ( 2024年3月24日    エディオンアリーナ大阪 )】 相撲で勝ったというよりも、気持ちで勝ち取った賜杯だった。尊富士のケガは普通なら千秋楽の土俵にはとても上がれない状態だったと聞く。だがケガが悪化するのを覚悟の上で強行出場し、110年ぶりの新入幕Vを飾った。本当に立派としか言いようがない。
 対戦した豪ノ山もやりにくかったと思うが、力を加減することなく全力で当たった。ただ、それ以上に尊富士の気迫がまさっていた。珍しく右で張って素早く左をねじ込み、がぶりながら寄って出た。足の痛みは相当あったはずだが、休まず攻め続けた。完璧な取り口だった。

 今場所は上位陣の成績が安定せず、大波乱を招いた。例年以上に寒暖差があり、花粉症に加え腸炎も流行して調整が難しい面もあっただろう。だが、以前よりも上位と下位の力の差が接近しているのは確か。横綱の不在が続けば、誰が勝ってもおかしくない戦国場所も続くのではないか。(元大関・栃東)

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