【対談】対照的すぎる落合氏と田淵氏 稀代のスラッガーは「点で打つ」「線で打つ」?

2023年04月12日 17:00

野球

【対談】対照的すぎる落合氏と田淵氏 稀代のスラッガーは「点で打つ」「線で打つ」?
対談を行った落合博満氏(左)と田淵幸一氏 Photo By スポニチ
 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が12日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。YouTube開設1年がたち、新企画として対談企画「博満の部屋」をスタートした。その記念すべき第1回目は強打の捕手として鳴らした田淵幸一氏(76)を招いて対談が行われた。
 7歳違いという2人の対談は、落合氏が質問し、田淵氏が答えるという流れで進行した。プロ野球通算510本塁打の落合氏と、同474本塁打の田淵氏だが、落合氏が「田淵さん、頭にデッドボールが当たってなかったら、どこまで(本塁打を)打っていたか、分からないよね」と話を向けた。「そうだなあ、16年やって、だいぶ休んだもんね」と田淵氏。実際、田淵氏は5881打数で474本塁打しており、本塁打率は12.41打数に1本を放った。これは300本塁打以上した選手では王貞治氏の10.66打数に1本に次ぐ歴代2位で、落合氏の14.95打数に1本という数字を大きく上回っていた。落合氏は「俺の中ではね、プロ野球何百人、何千人っている中で、ただ一人なんですよ、ホームランバッターって認めてるのは。田淵さんだけなんだよ」と話す。

 落合氏が「田淵さん、目線ってどこつけてた?例えばインサイドに目付けするとか、アウトコースに目付けするということはなかった?」と打撃の具体的なところに踏み込んだ。「あんまりインサイドに目付けっていうことなかった」とした田淵氏に対して、落合氏は「オレはここだよ」と右側頭部に手をかざしながら答え「インサイドにしか目付けしてなかったから。だって当時の野球っていうのは、相手から“頭行け~”の時代だったからね」と語った。

 2人の対照的とも言えるアプローチ。田淵氏は「良い時はね、点で打つ。悪い時は線で打つ。ピッチャーが投げるやろ、それでこうやってくるなっていって、ずっと見てるけど、調子良い時はボールの来るここ(ミートポイント)を待ってる」と語った。ボールを追いかけすぎず、必ずそこに来ると判断し、その「点」にスイングするとの考え方だ。落合氏は「田淵さん、点で捉えるって言ったでしょ。オレは線で引っ張ってきてたから。だからその線に合わせて、そのバットが平行に出ていって。線で引っ張ってきて、そこの点で打つっていう。ここまでボールを線で引っ張ってこないで、点で打つっていうような(田淵氏のような)打ち方ではなかった」と違いを説明した。これには田淵氏は「分かる、分かる。だから3冠王なんだよ。アベレージもヒットも打てるし」とうなずいていた。

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