巨人・オコエ 5年ぶり3安打で連敗止めた 新天地初のお立ち台「人生変えたくて」現役ドラフトの星だ

2023年04月12日 05:30

野球

巨人・オコエ 5年ぶり3安打で連敗止めた 新天地初のお立ち台「人生変えたくて」現役ドラフトの星だ
<巨・神>7回、オコエは2点適時打を放ちガッツポーズ(撮影・西川 祐介) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人7-1阪神 ( 2023年4月11日    東京D )】 フラフラッと上がった打球が、大歓声に包まれながら右前に落ちた。一塁に到達した巨人・オコエは「みんなもガッツポーズしてくれていたのでうれしかった」とベンチに向かって左拳を掲げた。
 1点リードの7回2死満塁で、1週間ぶりの勝利を大きく引き寄せる2点適時打。難敵の西勇から初回の左前打、3回の右翼フェンス直撃の二塁打と合わせ3安打。楽天時代の18年9月15日ロッテ戦以来となる5年ぶり、5度目の猛打賞で、連敗を5で止めた。昨秋の現役ドラフトで楽天から加入した新戦力。移籍後初のお立ち台では「人生を変えたくて頑張っていた。この舞台に立てて光栄です」と感慨深げに話した。

 「2度やめようと思った」という野球人生。中2春には成長期特有の病気である「大腿骨頭すべり症」でまともに歩くことすらできなかった。リハビリ期間は約1年。「もう野球をやるのは厳しいかも…」。悲痛な思いを抱えながらも松葉づえをつきながらグラウンドに通った。ボール拾いを手伝い、仲間たちの姿を見て野球への思いをつなぎとめた。

 昨オフも一度は野球をやめる決意を固めていた。関東第一で3年夏に甲子園4強。15年ドラフト1位で楽天に入団したが、ケガもあってプロ7年で目立った結果を残せていなかった。昨季も1軍出場はわずか6試合で「正直、やめようかなと。気持ちが切れていました」。それでも現役ドラフトで巨人入りが決定。「これが最後のチャンス。死に物狂いで頑張ります」と誓い、再び闘志を燃やした。

 約束されたポジションはないが「凄い選手ばかりで毎日が楽しいです」。東京都東村山市の出身で、小学6年時にはジャイアンツJrでプレー。この日は08年以来15年ぶりに復活した黒が基調のサードユニホームだったが、野球を純粋に楽しんでいた幼き頃の“古巣”で、躍動するオコエが帰ってきた。(花里 雄太)

 ▼巨人・原監督(オコエの5年ぶり3安打について)これから100回くらい打ってくれるということを願いたいですな。

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