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槙原寛己氏 大谷は右打者内角へのツーシームが効果的 外角の「スイーパー」とベース幅を広く大きく使える

2023年04月12日 17:30

野球

槙原寛己氏 大谷は右打者内角へのツーシームが効果的 外角の「スイーパー」とベース幅を広く大きく使える
ナショナルズ戦で今季2勝目を挙げたエンゼルスの大谷(AP) Photo By AP
 【インターリーグ   エンゼルス2―0ナショナルズ ( 2023年4月11日    アナハイム )】 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が11日(日本時間12日)、本拠地アナハイムでのナショナルズ戦に「3番・投手兼DH」の二刀流で先発出場。7回1安打無失点で今季2勝目を挙げた。昨季から先発した10試合連続で2失点以下をマーク。1972、73シーズンでノーラン・ライアンが記録した9試合連続を超える球団記録となった。打っては4回に先制点につながる左前打を放ち、球団6位タイの34試合連続出塁をマークした。エ軍は2―0で勝利。スポニチ評論家の槙原寛己氏(59)が大谷の投球を解説した。
 6四死球こそ出した大谷だが、そこまで「荒れた」印象はなかった。安定感としては前回登板より上だったと思う。「ピッチクロック」対策で左足を手前に引いてから投げるフォームは使わず。足を引くだけなので投手としては難しい動きではないし、やろうと思えばいつでもできる。球審の判断、兼ね合いなどで必要がなかった、ということだろう。

 大谷の最大の武器「スイーパー」を生かすために、この日は140キロ台後半のツーシームが効果的だった。6回には先頭メセネスに2球続けて内角へツーシームを投げ込み、最後は外角スライダーで空振りの3球三振。外角に大きく横滑りするスイーパーを意識しているところに、右打者の内角に食い込むツーシームは非常に有効だ。ホームベースの横幅17インチ(約43センチ)を挟んで翼を広げたように、さらに広く大きく使うことが可能になる。

 ツーシームは左打者の外角にも投げていた。さらに縦に大きく落ちるスライダー、カーブでも三振を奪うシーンも。ともすれば「直球とスイーパー」の印象が強い大谷だが、これだけの球種を織り交ぜれば相手も的を絞れなくなる。

 前日の巨人・戸郷もそうだったが、大谷も先頭打者を出塁させても焦りや動揺が全くなく、マウンドで堂々としていた。極限の戦いだったWBCをくぐり抜けてきた経験が生きているのではないか。そう感じたこの日のピッチングだった。

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