ソフトB・山本の魅力は長打力と選球眼 2軍戦で阪神・青柳も攻略 支配下へアピール「最後まで諦めずに」

2023年06月27日 06:00

野球

ソフトB・山本の魅力は長打力と選球眼 2軍戦で阪神・青柳も攻略 支配下へアピール「最後まで諦めずに」
3軍戦で逆方向に本塁打を放つ山本 Photo By スポニチ
 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けする「筑後鷹」の第34回は育成2年目の左の大砲、山本恵大外野手(23)だ。昨年はケガに苦しんだが、今季は3、4軍の非公式戦で3割以上の打率を残し、8本塁打。2軍戦では阪神の青柳からヒットを放つなど猛アピール中で、成績上昇の秘密に迫った。
 肩付近まであった髪は短く刈り上げた。2軍に食らいつき、さらにその上を目指す山本の決意の表れだ。「頑張りたいのもあって」と照れ笑いを浮かべるも「支配下の期限(7月末)もすぐなので、最後まで諦めずにやっていきたいと思います」と力を込めた。

 首都大学野球リーグの明星大では通算25発の左の大砲。育成枠で入団したルーキーイヤーの昨年は2軍で7試合の出場にとどまり無安打に終わった。手首のけがや左太腿の肉離れなど、「なかなか野球ができる期間がなかった」と振り返る。

 オフはしっかりケガを治しつつ、骨格筋量を増やすことをテーマに体を鍛えた。計測すると3キロほど増えたという。打撃面では逆方向を意識するようになった。昨年はボールを引っ張る気持ちが強かったが、スイング時のポイントを後ろに置いたことで「落ちる球も見逃せたり、ボール球もあまり手を出さなくなったと思います」と手応えを口にする。3、4軍の非公式戦ではここまで8本塁打。その内、逆方向に5本塁打。20四球と選球眼も実になっている。

 小久保2軍監督によると、3軍首脳陣らの強い推薦もあり、今月上旬に2軍に昇格。今月9日の中日戦(ナゴヤ)で公式戦初安打を放つと、14日の阪神戦(タマスタ筑後)では2年連続1軍で最多勝と最高勝率の青柳から第1打席で右前打。第2打席は2球で追い込まれてからボールを見極め7球目で四球で出塁と内容が濃いものだった。育成選手は2軍戦に出場できるのが5人までという規定があるだけに「毎試合、毎試合打席に立てるわけではないので。チャンスで結果を出さないといけない。ボールもしっかり見えたので良かったです」と話した。

 明石2軍打撃コーチは「ボールのチョイスが上手ですよね。ここを振る、振らないとか。ここから入ってきたら振るとか」と打席でのアプローチの仕方を評価する。2軍の外野手争いは笹川やルーキーの生海ら激戦区だけに「お互いに意識してやってほしいのはあります」とより切磋琢磨(せっさたくま)することを期待していた。

 休日は趣味の筋トレをしたり、たっぷり睡眠を取ってリフレッシュする山本。「継続していきたいですし、欲を言えば自分の良さである長打だったり、できたらいいと思います」と持ち前の長打力を磨き続ける。 (杉浦 友樹)

 ◇山本 恵大(やまもと・けいた)1999年(平11)8月6日生まれ、東京都出身の23歳。国士舘では甲子園出場なし。明星大から21年の育成ドラフト9位でソフトバンクに入団。背番号150。1メートル82、91キロ。右投げ左打ち。

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