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「いつ1軍に上がってくんの?」岩貞から届いた“叱咤”のLINE 青柳が感謝した新旧17の絆

2023年07月12日 06:30

野球

「いつ1軍に上がってくんの?」岩貞から届いた“叱咤”のLINE 青柳が感謝した新旧17の絆
<神・D> 勝利を決め岩貞(右)とタッチをかわす青柳(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神7-2DeNA ( 2023年7月11日    倉敷 )】 【記者フリートーク】 阪神・青柳の復活の裏には、先輩左腕から呈された“苦言”があった。2軍で気持ちが折れかけていた時、岩貞祐太投手(31)から届いたLINEのメッセージだ。新旧背番号17が交わした言葉とは――。(阪神担当・遠藤 礼)
 青柳が2軍降格となった後、鳴尾浜へ取材に行ってきた筆者に、何度か“逆取材”してくる選手がいた。「ヤギはどんなこと言ってました?モチベーション落ちてませんでしたか?」。投手陣の精神的支柱である岩貞は、ネット記事に掲載されるエースの発する言葉が気がかりだった。

 「記事でも“試している”ばかりで。気持ちが切れてるんじゃないかと」。左腕がLINEで連絡を取ったのはその直後だ。単刀直入に聞いた。

 「いつ1軍に上がってくんの?」

 短いメッセージにはエースへの叱咤が込められていた。「試して、試してという記事を見るけど試すだけじゃなく“1軍にいつ呼ばれても良いように”という言葉を付けてほしいなと。もうシーズンも半分以上終わって投げられる試合も限られる。枠は与えられるものじゃないけど、優勝するためにはヤギが絶対に必要なので。そういう話をしました」

 青柳も、このやり取りで「気持ちが切り替わったのは間違いない」と明かす。「チームのことを一番に考えてるサダさんが僕に声をかけてくれてうれしかった。ある程度結果を出した選手には周りの人は誰も言ってくれない。そういう中で言ってくれて、前を向くきっかけになりました」

 開幕からの不振は深刻だった。昨年までエースとしてチームを支えてきた男は自身の存在意義を疑い、投げやりにもなり、自信を喪失しかけた。そんな時にスマホが震えた。「絶対にチームが苦しい時に必要になるから、と言ってくれて、それが今なのかなと思う。これから優勝するまで僕が1軍で主となって投げないといけないな、とその時に思った」

 昨年まで岩貞がつけていた背番号17を継承した青柳が何よりも強くした思いがある。「サダさんがああいうことを言ってくれて。本当に一緒に優勝したいなと」。“新旧17”のホットラインが「アレ」への架け橋になる。

《ヤギおかえり!! 岩貞は11戦連続零封》
 阪神・岩貞は4点リードの8回に登板。2死から関根に内野安打を許したが無失点に抑えた。ホールドが付かないマウンドでも、普段と違う充実感があった。「ヤギ(青柳)がようやく帰ってきてくれた」。自身も登板11試合連続無失点で防御率はさらに1.37まで良化したが「いや、今日はヤギのピッチングが全てです」と自分のことのように喜んでいた。

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