満塁機打率.556の阪神・木浪 8度目猛打賞で5打点の大活躍 佐藤輝にも見せた中心選手の背中

2023年07月12日 05:15

野球

満塁機打率.556の阪神・木浪 8度目猛打賞で5打点の大活躍 佐藤輝にも見せた中心選手の背中
<神・D> 3回2死満塁、木浪は走者一掃の先制適時二塁打を放つ(投手・笠原)(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神7-2DeNA ( 2023年7月11日    倉敷 )】 阪神・木浪のバットが、DeNA投手陣を粉砕した。今季8度目の猛打賞に加え、プロ入り初の5打点で打線をけん引。また背番号0が恐怖の8番と化した。
 「思い切って振った結果がああいうふうになったので、(外野の頭を)越えてくれて良かった」

 まずは0―0で迎えた3回だ。2死満塁から左腕・笠原のチェンジアップをはじき返した打球は中越えの走者一掃二塁打に。今季、満塁機では打率・556(9打数5安打)、10打点の大暴れだ。

 1点差に迫られた直後の5回1死二、三塁の場面では、上茶谷の初球の内角直球を仕留めて一、二塁間を破った。この日5打点目。「ちょっと出来すぎかなとは思いますけど、これをきっかけにしていければ」。コロナ禍を経て4年ぶりに倉敷マスカットスタジアムで開催された公式戦。倉敷の球団主催試合としては過去最多の3万268人が詰めかけた一戦で虎党をお祭り騒ぎにさせた。

 6月23、24日のDeNA戦は、ともに2打席で交代。打撃の調子が下降線をたどっていた。それでも、ベンチの最前列で声を張り上げ、仲間を一番鼓舞していた。本人は「試合に出ていても、出ていなくてもやることは変わらない」と話す。この行動は同時期に不振で、6月25日に出場選手登録を抹消された佐藤輝へ、奮起も促す意味もあった。

 「輝は誰もがうらやむ才能を持っている」

 打撃の状態に加えてグラウンド内外の取り組み姿勢を見直させる首脳陣の狙いで2軍調整となった佐藤輝は、今季、三遊間を最も多く組んできた4学年下の後輩。チームの中心選手はどんな時も、下を向いていてはいけない――。誰よりもチームのためを思う背番号0は、自らの姿勢で気づかせようとした。

 チームはこれでDeNAとのゲーム差を2に広げた。ただ、慢心はない。「このまま流れに乗っていければ。あす(12日)も大事な試合。しっかりやっていきたい」。木浪が打てば、猛虎は勢いに乗る。(石崎 祥平)

【データ】
 ○…木浪(神)の猛打賞(3安打以上)は6月27日、中日戦の3安打以来11試合ぶり。地方球場で記録したのは自身初。今季8度目はチーム単独トップで、リーグでも桑原(D)10度、岡林(中)9度に次ぐ3位タイ。昨季までのプロ4年間で2→3→1→0度の通算6度から一転しての量産だ。

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