広島 Vの灯が一気に遠のく2連敗 阪神と「絶望的」10差 新井監督「重苦しい雰囲気とか…」

2023年09月10日 06:15

野球

広島 Vの灯が一気に遠のく2連敗 阪神と「絶望的」10差 新井監督「重苦しい雰囲気とか…」
<神・広> 選手交代を告げ、ベンチへ戻る広島・新井監督(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島1ー5阪神 ( 2023年9月9日    甲子園 )】 広島は9日、首位・阪神に1―5で敗れ、直接対決で痛恨の2連敗を喫した。森下暢仁投手(26)が5回で今季最多に並ぶ5点を失って4敗目。難敵・大竹対策として7人の左打者を先発させた打線も不発に終わり、ウップンがたまる結果となった。チームの連敗は3に伸び、阪神とは10ゲーム差。逆転Vは絶望的な状況に追い込まれた。
 4点劣勢の9回2死一、二塁で打席にデビッドソン。一発出れば…の期待も空しく、敵の守護神・岩崎の前に二ゴロに倒れた。その直前に、この日3本目の安打となる遊撃内野安打でつなぎ、好機を広げたベテラン・田中の言葉が印象的だ。

 「個人的には3本打てたけど、試合に勝たないと意味がない。ただ、阪神の勢いはみんな感じていると思う。特に若手はこの(悔しい)経験を今後に生かしてくれたらいい」

 なすすべなく、また大竹にやられた。戦前の時点で、右打者の被打率・222に対し、左打者のそれは・292。左腕の顕著なデータと前回対戦時の反応から、先発オーダーにマクブルームを除く7人の左打者を並べたものの不発に終わった。

 先頭の代打・末包が左前打で出塁した6回は、続く秋山が三ゴロ併殺。直後に野間が左前打を放つなど、ちぐはぐな攻撃で二塁すら踏めない。7回2死からマクブルームの三ゴロが敵失を誘い、田中の遊撃後方への適時ポテン打で1点を挙げるのがやっとだった。

 「前回マツダで対戦した時(8月16日)、左打者の方が反応がよかったから、左打者を(数多く)使った。球種が豊富でモーションが一つずつ違うし、奥行きをうまく使われているように感じる。今日の映像を見て、コーチ陣とミーティングしたい」

 新井監督は努めて冷静に振り返る。大竹が奪った20アウトのうち、内野ゴロでのそれが15個。広島が放った5安打のうち4本はゴロで、捉えた打球は皆無だった。勝ち星の半分の5勝を献上する左腕とは今季はあと2回対戦する可能性があり、クライマックスシリーズもある。攻略への対策は待ったなしだ。

 直接対決を含めてチームは3連敗。阪神とのゲーム差は10にまで広がり、逆転Vは極めて厳しい状況に追い込まれた。それでも指揮官は前を向いて言う。

 「重苦しい雰囲気とか、難しい雰囲気はない。また明日の試合にしっかり備えたい」

 今後がある。完敗続きで3連戦を終えるわけにはいかない。きょうこそ意地を見たい。
  (江尾 卓也)

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