U18世界一から凱旋 大阪桐蔭・前田「絶対にプロでも日の丸を背負って戦う」WBCでも頂点だ

2023年09月12日 05:30

野球

U18世界一から凱旋 大阪桐蔭・前田「絶対にプロでも日の丸を背負って戦う」WBCでも頂点だ
<侍ジャパンU18帰国>帰国する前田(中央)ら侍ジャパンU18のメンバー(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 「第31回WBSC U18ワールドカップ(W杯)」で初優勝した高校日本代表が11日、台湾・台北から羽田空港に帰国した。同空港内で優勝記者会見に臨み、馬淵ジャパンは解散した。10日の台湾との決勝で胴上げ投手となった前田悠伍(3年=大阪桐蔭)は次の目標をワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一とした。
 国際大会を経て、前田の目標は世界の頂点に変わった。帰国直後の優勝記者会見で、堂々と誓った。「絶対にプロでも日の丸を背負って戦う。それが目標です」。U18W杯ではエースとして世界一に導いた。優勝から一夜明け、目標は早くもWBCに切り替わった。

 同世代に敵なしを証明する大会だった。3試合に先発し、16回2/3を1失点、防御率0・42と圧倒した。米国、韓国、台湾といずれも4強入りした難敵相手にだ。10日の決勝では、8戦4発と大会屈指の強打を誇った台湾打線を、7回1失点に抑える完投勝利で胴上げ投手となった。

 首脳陣が前田を中心に据えた世界一への舞台裏を明かした。馬淵史郎監督は「決勝で前田を投げさせるために(ローテーションを)逆算したのは事実」と証言し、投手担当の比嘉公也コーチは「1次ラウンドで一番大事な米国戦と、スーパーラウンド初戦に投げさせることを決めていた」と振り返った。強敵全てに前田をぶつけてつかんだ世界一。馬淵監督に「野球は投手だなとつくづく思いました」とまで言わせた。

 「球速よりも切れで勝負し、いろんな投球スタイルで打ち取れる投手になりたい。大阪桐蔭に帰って練習し、高い意識で誰にも負けない気持ちを持って、やっていきたいです」

 今大会は巨人、ソフトバンク、日本ハムのNPB3球団が台湾入りして密着マークした。世代No・1投手であることを改めて証明したことで、今秋ドラフト1位指名は必至だ。「本当に良いチーム。優勝にふさわしいチームでした」。高校野球という青春はここで一区切り。将来的な目標に掲げたWBCはまず3年後の26年開催が決まっている。プロでさらに成長を遂げ、世界の本当の頂点へ、高校世界一も通過点に過ぎない。 (河合 洋介)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県出身の18歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr.選出。高月中では湖北ボーイズに所属。1年時にカル・リプケン12歳以下世界少年野球日本代表として世界一に輝いた。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年時の甲子園は春優勝、夏ベスト8で今春はベスト4だった。1メートル80、80キロ。左投げ左打ち。

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