エンゼルス・トラウトまでトレード要員…大谷とW流出も 「退団を希望した場合にトレードに応じる意向」

2023年09月12日 02:30

野球

エンゼルス・トラウトまでトレード要員…大谷とW流出も 「退団を希望した場合にトレードに応じる意向」
本塁打を放ったトラウト(左)は兜を手に出迎えた大谷に笑顔 Photo By スポニチ
 エンゼルスは主砲のマイク・トラウト外野手(32)が退団を希望すれば、球団はトレードでの放出に応じる姿勢だと10日(日本時間11日)、USAトゥデー紙が報じた。今季も9年連続でプレーオフ(PO)進出を逃すことが決定的で、既に球団は再建に向けてかじを切っている。実現すれば今オフにFAとなる大谷翔平投手(29)の去就判断にも大きく影響を及ぼすことは確実だ。
 USAトゥデーの名物記者ボブ・ナイチンゲール氏が報じた記事はわずか3段落の“雑報”だが、内容は衝撃的だった。右肘じん帯損傷や右脇腹痛を抱える大谷ではなく、話題はトラウトの去就だ。

 「おそらく初めてだが、エンゼルスはトラウトが退団を希望した場合にトレードに応じる意向を示している」

 トラウトはトレード拒否権を持つが、9年連続でPO進出を逃すことが決定的な球団やアート・モレノ・オーナーと、今後の方向性について話し合う意向を示している。トレードが実現すればチームの解体は加速。今季終了後にFAとなる大谷の去就判断に影響を与えることは必至だ。

 一方、トレード実現への道はたやすくはない。MVP3度のトラウトは19年に契約延長し、30年まで12年総額4億2650万ドル(当時約473億円)の史上最高額の大型契約を締結。残りは7年総額2億4815万ドル(約362億円)で、移籍先がこの高額年俸をどこまで負担できるかがネックとなる。

 さらに32歳のトラウトは近年故障がちで、17年から7年連続で140試合以下の出場にとどまり、現在も左手首骨折で離脱中。複数の若手有望株を獲得できなければ放出するメリットがなく、ナイチンゲール記者も「過去のようなトレードリターンを生み出すことはできない」と伝えた。

 ただ、生え抜きで球団一筋13年の“チームの顔”であるトラウトのトレードさえ選択肢に入れているという事実は重い。今季は夏のトレード市場で「買い手」に回って勝負を懸けたが大失速。8月末に総年俸を抑制する狙いで獲得したばかりの右腕ジオリトら主力選手を獲得希望球団へ放出する狙いでウエーバーにかけ、来季以降を見据えた体制へ既にかじを切っている。

 球団は今オフにFAとなる大谷との再契約を強く望んでいるが、かねて「勝ちたい」と語ってきた大谷自身は果たして何を思うのか。トレード市場で複数の若手有望株を放出してしまったため、2、3年先のPO争いも極めて険しいのが現状だ。現役最多30度のアベック弾を記録した盟友トラウトが移籍すれば、大谷とともに“トラウタニ”ダブル流出となる可能性さえある。

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