広島・新井監督、苦渋の決断「この後も試合が続いていく」CS見据えて菊池&西川を抹消

2023年09月12日 06:55

野球

広島・新井監督、苦渋の決断「この後も試合が続いていく」CS見据えて菊池&西川を抹消
広島・新井監督 Photo By スポニチ
 広島は11日、菊池涼介内野手(33)、西川龍馬外野手(28)の出場選手登録を抹消した。両選手とも、コンディション面で不安があることから、新井貴浩監督(46)は、今後の戦いを見据えた上で治療に専念させる方針を決めた。逆転優勝は絶望的となり、リーグ3位のDeNAが3ゲーム差に迫ってくるなど、厳しい戦いは続くが、改めて指揮官は一丸での苦境突破を強調した。
 新井監督は苦渋の決断を下した。菊池と西川の出場選手登録を抹消。主力選手の同時離脱について説明した。

 「治療に専念してもらうことになる。ここで無理して出ても、この後も試合が続いていく。そこで出られないというのが一番チームにとっては痛い。こちらの方から“しっかり治してくれ”と2人には伝えた」

 ポストシーズンも見据えた措置だった。そのためにも完治を含めた万全なコンディション調整を優先。菊池は5日のDeNA戦(マツダ)で一塁にヘッドスライディングした際に左手親指を負傷していた。翌6日のDeNA戦(同)では先発を外れて代走として2試合出場したものの、ついに今季初めて1軍舞台から姿を消した。

 西川は7月12日に右脇腹の肉離れで離脱。8月8日のヤクルト戦(神宮)で戦列復帰を果たすも、9月2日の中日戦(マツダ)で同患部に再び違和感を覚えて、その後は4試合欠場した。8日の阪神戦(甲子園)で先発復帰したが、2試合で8打数無安打と快音は影を潜め、10日の同戦はベンチ入りメンバーからも外れていた。新井監督は2人の思いをくみ取った上で、治療に専念させる方針を決めた。

 「キク(菊池)にしても龍馬(西川)にしても“大丈夫です”、“行けます”と言ってくれる。その気持ちは凄くうれしいけど、まだ戦いは続くので」

 チームは前のカードで首位・阪神に屈辱の3連敗。ゲーム差は11差まで突き放され、逆転優勝は絶望的となった。さらに、リーグ3位のDeNAは3ゲーム差で接近中。残りは14試合だ。クライマックス・シリーズ(CS)進出へ向けても厳しい戦いが続くが、指揮官は改めて、一丸での苦境突破を強調した。

 「この時期に、いい緊張感の中で、試合ができるというのは必ずチームも若い選手もいい経験になる。頑張っていきたい」

 菊池、西川の離脱はチームにとっては痛手だ。一方で代わって昇格が見込まれる田村をはじめ、末包、大盛、矢野ら若手にとってはアピールのチャンス。主力を欠いても、新井カープのスタイルは変わらない。きょう12日のヤクルト戦からも、全員野球で突き進んでいく。 (長谷川 凡記)

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