【スポニチスカウト部(32)】筑波大・山田拓朗 西武・佐藤隼に続け!MAX154キロ国立大の剛腕

2023年09月12日 06:00

野球

【スポニチスカウト部(32)】筑波大・山田拓朗 西武・佐藤隼に続け!MAX154キロ国立大の剛腕
154キロの直球が武器の筑波大・山田 Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第32回は筑波大の山田拓朗投手(4年)。最速154キロの剛腕が国立大からのプロ入りを目指す。 【ドラフト速報
 NPBは速球派時代に突入した。どの球団にも当たり前のように150キロ超の速球を投じるリリーフがいる。救援投手にとって、150キロは武器ではなく標準装備すべき基準に変化。オリックス・宇田川、巨人・大勢らはストライクゾーン内の直球で勝負できる球威を備えている。今秋ドラフトに向け、時代に適したパワーアームを首都大学リーグで発見した。

 視察した1球団のスカウトは彼を制球難の投手と見たのか、はたまた光り輝く逸材と見たのか。筑波大の最速154キロ右腕・山田拓はアマチュア球界で数少ないアベレージが150キロに迫る剛腕だ。2日の首都大学秋季リーグ戦の東海大戦では、8回から救援登板。1回を3四死球ながら無失点に封じた。最速は152キロをマークするも不安定な内容に「うまくいかない部分も多かった。反省して次の試合につなげていきたい」と振り返り、10月26日のドラフト会議に向け、パフォーマンス向上を誓った。

 一昔前ならば「隠し玉」といわれたかもしれない。だが情報社会の現代では、逸材は隠しきれない。川越東(埼玉)では最速141キロだった山田拓は、一般受験で筑波大に進んだ。入学後はウエートトレーニングで体重を8キロアップの90キロまで増量。川村卓監督から「上半身の力を使わずに下半身で投げる」という助言を授かり、150キロ超の直球を手に入れた。

 筑波大で2学年先輩だった左腕・佐藤隼輔は21年ドラフト2位で西武入りし、今季は救援投手として活躍を続けている。5月にはベルーナドームで先輩が投げる姿を観戦。「本当に格好よかった」とプロ入りへの思いを強めた。その上で「場面に応じて投げることが自分には足りない」と己の課題に向き合った。佐藤隼からは「焦らずに」とLINEでメッセージも届いた。アピールの機会は残り少ない。山田拓が一球一球に将来を懸ける。
(柳内 遼平)

 《育成でも速球派多数指名》
 昨年のドラフトでは育成指名でも速球派が多数プロ入りした。11日現在、オリックス育成1位の右腕・西浜は、2軍戦3試合で防御率9.00。DeNA育成4位の渡辺は2軍戦10試合で防御率4.15。巨人育成1位の松井は支配下登録され、1軍6試合で1勝1敗。中日育成1位の松山は同じく支配下登録を勝ち取り、1軍27試合で防御率1.01で13ホールドと大活躍を見せている。

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