【阪神・岡田監督、優勝を語る（上）】ベンチで感情が出る理由「今は絶対勝たなあかんいう感じでは」

2023年09月15日 00:00

野球

【阪神・岡田監督、優勝を語る（上）】ベンチで感情が出る理由「今は絶対勝たなあかんいう感じでは」 — ＜神・巨＞甲子園の宙に舞う岡田監督（撮影・大森　寛明） Photo By スポニチ

【セ・リーグ阪神4―3巨人（ 2023年9月14日甲子園）】「アレ」と言い続けた封印を胴上げとともに解くことができた。18年ぶりのリーグ優勝を成し遂げ、阪神監督として2度目の胴上げを味わった岡田彰布監督（65）がロングインタビューに応じ、ファンの熱い声援に支えられ、選手の成長を感じた戦いを振り返った。

　――シーズンを振りかえって早かったか。
　「おーん、途中から早かったなあ。最初はシーズンは長いなあと思っていたけどなあ」

　――どのあたりから。
　「いやあ、交流戦終わった時ぐらいかなあ、おーん。まあ、やることは多かったわな。ゲームの中でなあ」

　――一番伝えたかったことは。
　「いろいろよ、そんなん。一番じゃない。だからゲームの中で気づいたことやんか。結局は。そらキャンプからなあ。打ち方というか、なあ。バッティングにしても見極め方とか、そういう話をそらキャンプからずっとなあ、してる話やから。でもゲームの中では、なにが起きるかわからへんからなあ。だからお前、ああいうケースとか、なあ。ああいう場面なあ。状況で、おー。あれは、こうしたらええとか、アカンとか、そういうことや。シーズン入ったらな」

　――選手の進歩は。監督の考えを理解してくれたか。
　「いや、だから理解したからこういう成績なんやろ。結局は、そらお前、おーん」

　――どういうところで感じるか。
　「いや、どういうところで…だって、お前そらゲームの内容やんか、ゲーム運びというか。勝負所で、とかいっぱいあるから、そんなん一言で言われへんよ、お前。だから終わってみたら勝ちゲームでも、やっぱり勝負所ってあるやんか。あそこでの1点が大きかったとかな、そらまあ、いろいろ、毎試合、そら内容が違うわけかやらなあ。そのなあ。相手よりも1点よりも多く取っとったら勝ちなわけやから。その1点なあ、とかが、どういう形でなあ。イニングが進むときになあ。おーん。うまく取れてるというか、ちゃんと取れている、いうことやろ、結局は」

　――ベンチで笑ったり、ガッツポーズしたり、昔はなかったですね。
　「いやそんなことないと思うけどなあ、おーん」

　――自然に出るのか。
　「そんなん自然や自然や。だから、まあ勝たなあかんチームやったからな、前はな。おーん。今はその絶対勝たなあかんいう感じではやってないやんか、絶対勝たなあかんいうのはそんなん全然やってない。だから、まああれやろ、結局、去年のオフから俺が監督なったら何か勝てるみたいな、そういう雰囲気に周りが、そういう感じに言ってたけど、そんな18年も優勝してないのにそんな簡単に勝てるかと俺はずっと思ってたよ。何をそんな簡単に優勝とか言うとんねんと思たよ。はっきり言うて。それでホントに俺が勝ったらもっと早よやっとけって、こんな年いってからやらんと、俺はそう思ったよ」

　――18年間優勝できなかったのは歯がゆかった。
　「そら歯がゆいよ。だから戦力的にはそんな優勝できないチームじゃないと見てたと俺言うたやんか。そんな弱いチームじゃないて言うたやんか。最初監督なった時。そういうことや。せめてあと5年早よしといてくれたらのお。もうちょっと体力残ってたのに」