ロッテ・朗希 完全復活でファイナルS進出王手!27日ぶり登板で3回零封「凄く気持ち高ぶった」

2023年10月15日 05:30

野球

ロッテ・朗希 完全復活でファイナルS進出王手!27日ぶり登板で3回零封「凄く気持ち高ぶった」
<ロ・ソ>2回、先頭の近藤に投球する佐々木朗(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【パCSファーストスS第1戦   ロッテ8―2ソフトバンク ( 2023年10月14日    ZOZOマリン )】 ロッテの佐々木朗希投手(21)が14日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)初戦のソフトバンク戦に先発。体調不良から実戦登板を経ない“ぶっつけ”の登板ながら3回までに41球を投じ、打者9人をパーフェクトに抑えた。最速は162キロをマーク。戦列に戻った「令和の怪物」の快投で勢いに乗り先勝したチームは、15日の第2戦に勝つか引き分ければファイナルS進出が決まる。
 怪物は、やはり怪物だった。自身2年ぶり2度目となるCS開幕投手という大役。佐々木朗は重圧の中でも力を発揮した。状態は万全ではないが、2万9126人の大観衆を見て「凄く気持ちが高ぶった」と言う。チームにファーストS突破に王手をかける勝利をもたらした右腕は、改めてファンに感謝を示した。

 「ファンの“勝つぞ”という雰囲気が凄かったので、引っ張られる形で気持ちも入ったのかなと思います」

 初球、いきなり161キロを記録した。セーフティーバントを試みた周東もバットに当てるのがやっとで力のない投飛。スタンドをどよめかせた。2死で迎えた柳田は4球連続フォークで空振り三振。2、3回も球威は衰えない。同世代で気心が知れた捕手・松川のミットに剛速球を次々に投じ、打者9人に完全投球。最速162キロをマークするなど直球20球中、11球が160キロ以上だった。

 体調不良から戦列に戻ったものの、ライブBPなど実戦形式の登板も行わない“ぶっつけ”で9月17日の西武戦以来の登板。今季10勝の種市らが故障で離脱している苦しい台所事情もあって先発したが、役割は「ショートスターター」だった。最終調整だった12日のブルペン投球での感覚は「良くなかった」というが、アドレナリン全開の好投。吉井監督も「朗希がゲームをつくってくれた。今の状態で、最高のボールを投げた」と絶賛した。

 5月に右手中指のマメ、7月に左脇腹肉離れ、そして9月には発熱による登板回避と3度もチームを離脱。リーグトップを争っていた奪三振のタイトルも逃して7勝止まりだった。それでもチームが2位でのCS進出を決めたことで大舞台での復帰登板の機会が巡ってきた。チームは同戦はCSでは9連敗中(アドバンテージ2勝含む)だったが、自身は今季4度対戦して無傷の2勝、防御率1・13。相性通りの投球だった。

 この勢いでファーストSを突破し、コンディションに問題がなければ次回はオリックスが待つファイナルSでの先発に向かう。中5日なら20日の第3戦、同6日なら21日の第4戦で球数も増える見込みだ。佐々木朗も「出番が来たら、いい投球ができるように」と誓う。見据えるのは3位から「史上最大の下克上」を達成した10年以来、13年ぶりの日本一。投じた41球が、頂点への道を切り開いた。(大内 辰祐)

 ≪突破率100%≫レギュラーシーズン2位のロッテが先勝。過去、パのプレーオフ、CSファーストSで初戦に勝ったチームは18度のうち15度ファイナルSに進出し、突破率は83%。ロッテは05、07、10、13、15、21年と過去6度全て突破している。

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