打って走って守った!!　阪神・近本シリーズ男だ　マルチ安打で打率.474、4打点＆頭脳的二塁封殺

2023年11月03日 05:15

野球

打って走って守った!!　阪神・近本シリーズ男だ　マルチ安打で打率.474、4打点＆頭脳的二塁封殺 — ＜神・オ＞　8回、森下の適時三塁打で生還した阪神・近本（撮影・大森　寛明） Photo By スポニチ

【SMBC日本シリーズ2023第5戦阪神6ー2オリックス（ 2023年11月2日甲子園）】阪神の得点シーンには必ず近本がいる。2点を追う8回、無死一、三塁で山崎颯のフォークボールを引っ張って一、二塁間をゴロで破った。最初の1点が大きな穴をこじ開け、7回までの苦戦がウソのように、打線がつながって一挙6得点の大逆転だ。

　「相手の内野が中間守備だったのでゲッツーだけは打たないようにと。外野フライだと（犠飛で）1点入っても1死一塁で続くので、同点にしないといけない場面だったので、その気持ちでした」

　前夜の第4戦も同点の9回に四球を選び、大山の左前打でサヨナラの本塁を踏んだ。出塁もすれば、走者も還す。初回の先頭打者でも右前打を放ってマルチ。今シリーズは19打数9安打の打率.474、4打点。そして7度の生還を果たしている。

　守備でも魅せた。7回1死一塁で宗の中前に落ちる飛球を、グラブを上げて捕球体勢に見せ、一塁走者の田嶋のスタートを遅らせて二塁で封殺した。

　「普段、走塁をしていないパ・リーグのピッチャーがランナーでしたから、とっさに出たプレーです」

　9回2死、27個目のアウトとなった宗の中飛をキャッチし、人さし指を右翼スタンドの虎党に突き上げた。さあ、日本一まで、あと1勝。「明日は…。しっかり休みますよ」と笑った。のちに呼ばれるだろう「伝説の8回」で猛虎は間違いなく一つになった。