敗れたオリ・中嶋監督　今シリーズで再び株爆上がりしたワケ　「阪神への敬意」「いい上司」

2023年11月05日 23:20

野球

敗れたオリ・中嶋監督　今シリーズで再び株爆上がりしたワケ　「阪神への敬意」「いい上司」 — ＜オ・神＞ファンに手を振る中嶋監督（撮影・大森　寛明） Photo By スポニチ

【SMBC日本シリーズ2023第7戦オリックス1－7阪神（ 2023年11月5日京セラD ）】パ・リーグを3年連続で制したオリックスが3勝3敗のタイで臨んだ阪神との「SMBC日本シリーズ2023」第7戦で7失点完敗を喫し、2年連続6度目となる日本一を逃した。

　6回零封で勝利投手となった第2戦に続いて中6日で先発マウンドに上がった宮城大弥投手（22）が4回、ノイジーに2戦連発となる先制の2号3ランを被弾するなど5回途中5安打5失点KO。打線は0―7で迎えた9回に頓宮の3号ソロで第1戦以来となる零敗を免れるのが精いっぱいだった。

　中嶋聡監督は「本当にみんな全力でやってくれたのでね、負けの責任は僕が取る。僕の責任なのでね、本当によくやってくれたと思います」と、選手を称え、敗戦の責任を背負った。

　しかし、2年連続の日本一は逃したが、今シリーズで中嶋監督がまたも株を上げた。実は第6戦の勝利監督インタビューに、SNSで絶賛する声が続々と集まっている。

　指揮官は第1戦で7失点KOされた山本について「前回やられましたけども、山本由伸が2回連続でやられるわけがないと思って信頼して出しました。いやもう、球数もいってましたけども。この試合、全部、由伸に懸けました、はい」と大エースへの揺るぎない思いを語った。

　また、第7戦に向けての質問が出ると「この日本シリーズ。タイガースと、オリックスと2チームしかないんで。勝ち負け、どうしてもついちゃうんですけれども」と、名残惜しそうに感想をポツリ。そのうえで「本当にここまでいい、ここまでですけど、いいゲームできてると思ってます。あした決戦となりますので、皆さん、あのー…。大きい声で、声枯らして、のど飴持って！しっかり応援してください！」と続けた。

　敵である阪神をリスペクトする思いも垣間見せ、さらに岡田監督の好物である「パインアメ」に対しての「のど飴」発言。このユーモアも絶妙だった。

　SNSでは様々な角度からの投稿が集まったが、ほぼ全て絶賛したものばかり。「中嶋監督のコメントでホンマに号泣した、やっぱり山本由伸はオリックスの大エースなんだよ」「中嶋さん、相手チームもリスペクトするインタビューもさすがですよね」「オリックス中嶋監督の勝利インタビューからは阪神への敬意を感じるなぁ。素敵」「朴訥でシャレっ気無さそうに見えてウィットがある監督」「中嶋監督、かっこいいセリフだけでなくユーモアも入れられるのか…」「知れば知るほど中嶋監督っていい上司だなあと思う」などの声が集まり、さらに心奪われたファンが多かったようだ。