「大速球時代」に130キロ台の直球で日本一投手に ソフトバンク・村田に期待したい「軟投派の逆襲」

2023年12月01日 08:00

野球

「大速球時代」に130キロ台の直球で日本一投手に ソフトバンク・村田に期待したい「軟投派の逆襲」
<ソフトバンクドラフト4位・村田賢一仮契約>仮契約を終えポーズを決めるソフトバンク・ドラフト4位の村田賢一(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 世はまさに「大速球時代」。NPBでは球威の求められる救援投手において150キロは「標準装備」になりつつある。コースを丁寧に突くというより、アバウトにストライクゾーンめがけて腕を振り抜いていくスタイルの投手も多い。そんな潮流の中、アマチュア野球最高峰の舞台である明治神宮大会で軟投派の投手が慶大を日本一に導いた。
 慶大の2年生エース・外丸東真。直球のアベレージは130キロ台後半だが、ツーシームとスライダーを駆使して「バックドア」と「フロントドア」を巧みに使い分ける。無傷の6勝で東京六大学秋季リーグ戦を制すると、明治神宮大会では2試合、16イニングを無失点に封じて優勝投手に輝いた。今秋ドラフトでは全員MAX150キロ超の「東都ドラ1セブン」の7人が1位指名を受けたが、大学野球の頂点に立ったのは外丸だった。

 今秋ドラフトでは独立リーグの選手ながら、ともに最速159キロのパワーアームである四国IL・徳島の右腕・椎葉(阪神2位)、日本海・富山の右腕・大谷(ロッテ2位)が上位指名でプロ入りを果たしたように「剛腕」が人気だった。甲子園出場経験のない聖カタリナの右腕・河内はオリックス2位、投手を始めてわずか1年の幕張総合・早坂はロッテ4位。いずれもうなりを上げる直球が評価されての指名だった。

 では25年のドラフトが対象となる外丸の評価はどうなるだろう。試金石となる投手がいる。ソフトバンクに4位指名を受けた明大の最速150キロ右腕・村田だ。先発を担ったリーグ戦での直球は140キロ前半から中盤止まり。外丸と同じく横の変化でかわしていく「軟投派」だ。村田にはプロで「軟投派の逆襲」を果たし、外丸の進むべき道となってほしい。(記者コラム・柳内 遼平)

おすすめテーマ

2023年12月01日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム