【記者の目】楽天のパワハラ騒動 星野仙一氏存命ならあり得なかった事態

2023年12月01日 05:30

野球

【記者の目】楽天のパワハラ騒動 星野仙一氏存命ならあり得なかった事態
2011年から14年まで楽天の監督を務めた星野仙一氏 Photo By スポニチ
 安楽のパワハラを聞いた時、真っ先に頭に浮かんだのが、今は亡き星野仙一元監督だった。闘将が存命で楽天に関わっていたらあり得ない事態だからだ。時代的に鉄拳制裁はしなくても、安楽を呼びつけて教育的指導をしただろう。コーチ陣にも安楽の行動に目を光らせるように厳しく注意していたはずだ。
 安楽は上下関係に厳しい強豪・済美で高校時代を過ごした。鳴り物入りでプロ入りした甲子園のスターは新人時代から実績のない先輩にはタメ口をきいたり、荷物を持たせたりしたと聞く。一方で格上の先輩にはこびへつらう。プロで実績を積むごとに増長し、後輩をいじめてきた。

 安楽の立ち居振る舞いは球団内外でも広く知れ渡っていたが、改善されなかった。事実上、放置してきた首脳陣やフロント陣の管理責任も問われるべきだが、やりようによっては逆に安楽から「パワハラ」と訴えられかねない。そんな時代だ。見て見ぬふりする大人が増え、もめ事には極力関わらない。今回の騒動は社会の縮図と言える。(野球担当部長・飯塚 荒太)

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