29歳で進化止まらない大谷を公式サイトが6つのデータから検証 大型契約用意する球団にとって良い兆候

2023年12月01日 10:12

野球

29歳で進化止まらない大谷を公式サイトが6つのデータから検証 大型契約用意する球団にとって良い兆候
大谷翔平 Photo By スポニチ
 大リーグ公式サイトのデビッド・アドラー記者が、23歳でメジャーに来た大谷翔平が29歳になる今も、メジャーの野球にアジャストを続け、進化が止まらないとして6つのデータを検証。FA市場で大型契約を用意している球団にとって良い兆候だとしている。
 一つ目は4シームに強くなったこと。対4シームは、23年の打率・402、長打率・818、三振率21%で、これは21年の打率・253、長打率・540、三振率36%より著しくレベルアップしている。

 二つ目はコンタクトの能力が上がったこと。今季は打率304で初の3割台をマークしたが、たまたまではない。打球速度や打球角度からはじき出すデータ「xBA」の数値は21年・266、22年・275、23年は・294と年々上昇している。大谷はメジャーデビュー時からパワーはトップクラスだったが、三振が多かった。それが今は確実性が増した。23年のア・リーグでは「xBA」の数値はコーリー・シーガー、ボー・ビシェットらに次ぐ6位。このまま数字を上げて行けば、30代には首位打者のタイトルも取るかもしれない。

 三つ目は元々速かった打球速度が、さらにレベルアップしたこと。今季の打球平均速度94・4マイル、ハードヒット率54・2%は両方キャリアベストだ。22年までの平均は打球速度92・8マイル、ハードヒット率49・9%だった。加えて110マイル以上の打球が47本、115マイル以上は11本で両方最多となっている。

 四つ目はホームランを全方向に打っていること。18年は左中間への本塁打が多く、21年は右翼席に引っ張ることが多かった。それがった23年はバランスよく全方向に打ち分けた。引っ張ったホームランは18年は32%、21年は57%、23年は41%。左中間から右中間への本塁打は18年は55%、21年は33%、23年は48%だった。

 五つ目は変化球への対応力。23年は多くの投手がスィーパーを使うようになったが、大谷は4月と5月、47球のスィーパーに対し、打率・333、長打率・833、ハードヒット率67%、22%のバレル率と打ち砕いた。ゆえに6月以降、メジャーの投手は大谷にわずか16球しかスィーパーを投げなかった。

 六つ目は投手としての進化。年々球種を増やし、それを実戦で有効に使えている。シーズン中に武器に加えることもある。最近だとカッターとシンカーだ。カッターは21年に投げ始め、23年は16%も使用、スィーパー、直球に次ぐ第3の球種となった。平均89マイルで、10センチも曲がる。シンカーは22年からだが23年に微増、25年、投手としての復帰以降はさらに増えるかもしれない。平均96マイルで61センチも沈み、38センチも横滑りする。大谷は来年7月には30歳になるが、こういった多岐に渡る進化がすぐに止まるとは思えない。だからユニークな存在だし、FA選手としても特別なのである。

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