阪神“アレンパ”へ補強1号 守護神候補ゲラ獲得 岩崎、湯浅との勝負「遜色ない実力」

2023年12月01日 05:15

野球

阪神“アレンパ”へ補強1号 守護神候補ゲラ獲得 岩崎、湯浅との勝負「遜色ない実力」
阪神と契約を締結したハビー・ゲラ(球団提供) Photo By 提供写真
 阪神は30日、新外国人として前レイズのハビー・ゲラ投手(28)と来季の契約を締結したことを発表した。推定年俸100万ドル(約1億4700万円)の1年契約で、背番号は球団の投手では史上初となる「00」に決定。“アレンパ(アレ+連覇)”へ補強1号となった最速164キロの剛腕は岩崎、湯浅と来季の守護神を争うことになる。
 背番号「00」が来季“最後の砦(とりで)”として9回のマウンドを守るかもしれない。球団史上初の連覇を狙う来季のキーマンの一人はゲラ。球団はポストシーズン期間中に大筋合意にこぎ着けてこの日、正式に獲得を発表した。

 「基本的に速い球を投げる。ツーシーム、スライダーを投げ分けて、非常に魅力のあるピッチャー」

 報道陣に対応した嶌村聡本部長の言葉からも高い期待がうかがえる。元々は遊撃手でパドレスの有望株ランキングでも2位につけたこともある逸材。投手に転向し、20年8月8日のダイヤモンドバックス戦ではシンカーで101・7マイル(約164キロ)を計測するなどポテンシャルの塊のような右腕だ。

 球団はリリーフでの起用を見込んでおり、同本部長も「うちの場合、日本人の投手のレベルが高い。その中でゲラ選手なら何とかいけるんじゃないか」とリーグトップの防御率を誇る鉄壁のブルペンに加わっても遜色ない実力だと評価。岡田監督は来季の守護神については白紙を強調しており、ゲラもその有力候補といえる。

 今季は5月上旬から岩崎が9回を任され35セーブをマーク。開幕守護神だった湯浅も故障が癒えて来季の逆襲を期している。指揮官はゲラについて「見てからや」とポジションに関して明言を避けるが、その3人が24年の守護神を争うことになりそうだ。

 日本でまだ一球も投じていないパナマ産の右腕は既に球団史に名も刻んだ。背番号「00」は投手では阪神史上初。今季レイズでは「99」、傘下3Aでは「55」を背負っており、球団から提示された複数の候補から“ぞろ目”を選んだ。

 1メートル83、86キロとサイズは平凡でも、秘める非凡な能力。背番号00の剛腕が“アレンパ”へのビッグピースになる。(遠藤 礼)

 ◇ハビー・ゲラ 1995年9月25日生まれ、パナマ出身の28歳。12年7月にレッドソックスと契約。当時は遊撃手。パドレス在籍の18年5月4日、ドジャース戦でメジャーデビュー。19年開幕前に投手へ転向し、延べ4球団で61試合に登板。今季はブルワーズとレイズでプレーした。23年WBCパナマ代表。1メートル83、86キロ。右投げ左打ち。

 ○…嶌村球団本部長は、今オフの助っ人補強の終了を宣言した。ゲラを獲得し、ノイジー、ミエセス、ビーズリーが残留。4人態勢で24年開幕に向かう。「12月、1月にすぐ契約リリースを(報道陣に)回す形はないので、そこはご安心して年を越していただきたい」。シーズンイン後は必要に応じて補強に動く。また、K・ケラーとブルワーは退団することも発表した。

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