大谷担当・柳原記者 巨大会見で「デコピン」質問 300人中14人“争奪戦”制した

2023年12月16日 02:30

野球

大谷担当・柳原記者 巨大会見で「デコピン」質問 300人中14人“争奪戦”制した
手を挙げる柳原記者(右側)(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 大谷の会見は3年前に改修されたドジャースタジアムの「センターフィールド・プラザ」で開催された。約300人の報道陣が詰めかけ、テレビカメラ、スチルカメラはともに60台以上。会見の様子は日米で生中継された。17年12月のエンゼルスの入団会見も取材した“大谷番”10年目の本紙MLB担当・柳原直之記者(38)が規格外の大規模会見の舞台裏に迫った。
 ぶったまげた。会見場の開場30分前。午後1時30分にドジャースタジアムに到着すると、路肩に長い車列ができていた。約100台。日米だけでなく台湾メディアの姿もあった。

 会見場は20年に飲食店や小売店、周囲の動線を改修し、球場の周囲360度の移動を可能にした「センターフィールド・プラザ」。昨夏の球宴でア・ナ両リーグの選手会見が行われた広大な場所だ。こちらも長い行列だった報道受付を通過した後は「場所取り」がスタート。なんとか4列目を確保した。テレビカメラ、スチルカメラそれぞれ60台以上がセットされ約300人が集結。大谷も「うれしく思うと同時に、報道陣の方しか今日はいないと聞いていたので、予想より多くて今はビックリしています」と驚くほどだった。

 午後3時からの会見は、挙手制で質疑応答がスタート。会見後の「囲み取材」なしは事前通達されていた。2、3人の米記者が質問し始めたところで気付いた。早めに手を挙げなければ質問できずに終わってしまうぞ、と。大谷の話を聞きながら、手を挙げ、指示を出す広報部長の目をじっと見続けた。これが功を奏して質問者に指名された。質問できたのはたった14人。日本メディアは4人だけだった。

 誤算だったのは、私の直前に米記者が愛犬の名前を質問し、会場が沸いたこと。「デコピン」はインパクトが強すぎる。それが頭から離れず、打者として来季開幕への思いを聞いた直後に、「デコピン」の由来を併せて質問した。投手復帰の見通しや、デーブ・ロバーツ監督の面談事実公表について聞くつもりだったのだが…。

 6年前の17年12月。エンゼルスの入団会見は青空の下、ファン公開式だった。この日はファンに非公開。地元紙記者は「ファンが熱狂的なドジャースでファン公開型にすれば5万人は入ってしまう。おそらく警備ができない。無用なトラブルを避けたのだろう」と解説してくれた。少し物足りなく感じたのはそのせいだったか…。それでもこの日、会見をライブ配信したMLBネットワークの視聴者は7000万人を記録。桁違いの注目だったのは間違いなかった。

おすすめテーマ

2023年12月16日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム