阪神・湯浅 優勝旅行辞退し極秘渡米「もっと徹底的に自分の体を知りたいと思った」 完走ボディーつくる

2023年12月16日 05:15

野球

阪神・湯浅 優勝旅行辞退し極秘渡米「もっと徹底的に自分の体を知りたいと思った」 完走ボディーつくる
阪神・湯浅 Photo By スポニチ
 阪神・湯浅京己投手(24)が、12月上旬に極秘渡米していたことが15日、分かった。目的は来季へ向けた準備の一環。3日間の現地滞在では投球フォームの動作解析を行い、数値化されたデータを基に年明け1月に再び渡米して自主トレに励む予定だ。今季は2度の負傷離脱に見舞われた右腕は、異国の地で自らの身体を知り尽くし、24年シーズンを戦い抜く強靱(きょうじん)なボディーをつくり上げる。 
 来季を見据える湯浅は既に動き出していた。24年シーズンを故障なく乗り切るための身体、そして投球フォーム完成へ向けた準備の一環。確固たる決意を抱き、12月上旬に単独で海を渡っていたことが判明した。

 「(3月の)WBCでお世話になった方からの紹介で」
 向かった先はハワイではなく、米国本土だった。渡米の目的もバカンスではなく最新鋭機器がそろうトレーニング施設での動作解析。詳しい場所や施設名は不明ながらも米国某所に3日間滞在し、さまざまな自身のデータを収集した。投球の際に身体がどのように動いているのかを精密に分析し、投球フォームの課題を明確化した。

 「今まで日本国内でも動作解析はやっていたけど、もっと徹底的に自分の体を知りたいと思った。身体を知り尽くすことによって、パフォーマンスの向上だけでなく、けが予防にもつながるので」

 侍ジャパンの一員として今年3月の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では世界一を経験した。一方で、開幕守護神として迎えた今シーズンは、4月16日に右前腕部の張りを訴えて出場選手登録を抹消。7月30日には2軍戦で左脇腹の筋挫傷を発症した。結果的には15試合の登板で0勝2敗8セーブ、防御率4・40。負傷による2度の離脱の悔しさを今後の野球人生に生かすため、フィジカル面の見直しを図った。

 今回の渡米の狙いを「シーズンが終わって間もない、まだ体がよく動く間に行きたかった」と明かしたのも、来季に懸ける強い覚悟の表れだ。参加の権利があったハワイへの優勝旅行も辞退。米国滞在を終えて帰国した後は、個人トレーナーと共に大阪や東京などの施設でトレーニングに励んでいる。

 年明け1月には再び渡米し、今回の動作解析で数値として可視化されたデータを基に約2週間の自主トレを予定している。「(数値化されることで)自分のイメージとデータのすり合わせが、よりうまくいくようになる」。自分に合ったトレーニングで身体には負担をかけず、求めるのはさらなる球威の向上だ。フルシーズン完走、そして目指す胴上げ投手へ――。鍛錬を積み重ねた先に、24年仕様のボディーと投球フォームが完成する。 (阪井 日向)

 ≪過去には藤浪や浜地らも≫ 昨冬はDeNA・大貫と浜口、広島・九里らが米国で自主トレを行った。多くの選手が訪れる施設としては米シアトルにある「ドライブライン・ベースボール」が有名。トレーナーや医師、動作分析の専門家などさまざまな分野のプロが常駐し、科学的で安全な指導が受けられることから阪神時代の藤浪晋太郎も19年12月に訪問。今年1月には阪神・浜地も同施設でメッツ・千賀、ソフトバンク・石川らと合同自主トレに参加している。

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