広島・森下「大谷選手より多く頂きました」と冒頭ジョークから一転、来季の躍進を誓う

2023年12月16日 05:45

野球

広島・森下「大谷選手より多く頂きました」と冒頭ジョークから一転、来季の躍進を誓う
契約更改終え、会見に臨んだ広島・森下 Photo By スポニチ
 広島・森下暢仁投手(26)が15日、広島市南区の球団事務所で契約交渉に臨み、2000万円増の1億3000万円で更改した。5年目を迎える来季の開幕投手に名乗りを上げ、決意を新たにした。今季の前半戦は安定感を誇ったが、後半戦は失速。4年目で初めて規定投球回に到達できず、勝利数も2桁にあと一歩届かなかった。その反省と課題を胸に、今オフは背番号18の先輩でもあるタイガース・前田健太に弟子入りし、合同自主トレでレベルアップに励む。
 大トリで契約更改を終えた森下は第一声で報道陣の笑いを誘った。「サインしました。大谷選手より多く頂きました。1016億です」。ドジャースに移籍した大谷翔平を引き合いにジョークを飛ばした。“絶口調”ぶりを披露した右腕は会見で、来年3月29日DeNAとの開幕戦の先発に意欲を示した。

 「自分が入団してから、(開幕投手は)ずっと(大瀬良)大地さんなので、そこを奪いにいかないといけない年齢にもなってきた。いいスタートを切れば、自分自身も乗っていけると思うので、頑張りたい」

 昨年10月の右肘手術の影響で今季は出遅れた。しかし初登板となった5月4日DeNA戦(横浜)から11試合連続でクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)を記録。安定感が光ったものの7月29日阪神戦(甲子園)以降の登板9試合でQSを記録したのは4試合と失速した。「技術も、投げる体力もそうですし、同じ打者に何度もやられている。自分を変えられなかった」と要因を振り返る。結果的に、4年目で初めて規定投球回に到達できず、9勝6敗に終わった。その悔しさがあるからこそ、来季は開幕投手からの躍進を思い描く。

 「球速、制球、技術の全てが足りない。(平均球速は今季の146キロから)150キロ以上は出したい。レベルアップして、開幕に投げられるように。一年間、自分の仕事を果たせるようにしたい」

 高みを見据え、今オフはタイガース・前田健太に弟子入りを志願した。来年1月に国内で合同自主トレを行うことが決まった。

 「米国で野球をやっていて、野球の経験値は非常に高いと思う。そういうところで技術だったり、学べるところがあると思った」

 21年1月は鈴木誠らとの合同自主トレに参加した。その際、同じ施設で自主練習をしていた前田から新球の握りやデータの重要性などを学んだが、2人での本格的な合同自主トレは今回が初めてだ。日米通算162勝を誇り、広島時代は5度も開幕投手を務めた現役メジャーリーガーから技術を吸収し、大役を射止める覚悟だ。 (長谷川 凡記)

 ▽森下と一問一答

 ――球団は、どの部分を評価していたか?
 「手術明けで、しっかり戻ってきて、投げてくれたところを評価してもらった。(年齢が)下の選手も多いので、しっかりと(結果で)示していけるようにやってくれと言われた」

 ――今季を振り返って。
 「苦しい時期もあったが、本当に充実した一年間だった。(チームとしては)2位というのは悔しい成績」

 ――タイガース・前田健太との自主トレで学びたいことは。
 「技術もそうですし、経験値が全然違うと思うので、打者に投げる感覚だったり、どう思っているのかというところ(を聞きたい)」

 ――来季はどんな一年にしたい。
 「チームが優勝することが一番。Aクラスに入って安心することなく頑張りたい」

 《同じ大分県出身のドラ1右腕・常広にエール》森下は地元・大分県出身の後輩にあたるドラフト1位右腕・常広(青学大)にエールを送った。「(10勝を記録した1年目の)自分より勝って、タイトルを獲ってもらって、カープの顔になってもらえたらなと思う。今年は、阪神の村上選手もMVPと新人王を獲っているので、それを塗り替えるくらいの成績を残してもらいたい」。既に常広から目標の選手として名前が挙がったが、自身も「常広に示せるような成績を残さないといけない。ちゃんと仕事をしないとなと思っている」と共闘を誓った。

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