指名打者が右打者のマルティネスから左打者の大谷に交代したドジャース打線 24年も左投手を攻略できるか

2024年02月20日 11:42

野球

指名打者が右打者のマルティネスから左打者の大谷に交代したドジャース打線 24年も左投手を攻略できるか
ライブBPで本塁打を放つ大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 先のオフ、ドジャースが補強で最も力を入れたポジションは先発ローテーションだったが、その次が外野手だった。6度も外野でゴールドグラブ賞を獲得したムーキー・ベッツ(31)を正二塁手にコンバートしたこともあり、再編成した。
 ポイントは右投手であっても、左投手であっても、攻略できる布陣だ。ドジャースは近年左投手に苦労していると言われたが、23年はDHにJD・マルティネスを起用、ムーキー・ベッツ、ウィル・スミスらもいて、対左投手の成績はOPS(出塁率+長打率)・787で全体4位と悪くはなかった。対右投手のOPS・799、全体2位と大差はなかった。

 しかしながらオフの間にDHに左打者の大谷翔平を獲得、大谷は左投手を苦にしないがそれでも通算の対右投手のOPSは・964なのに、対左投手は・831と133ポイントも開きがある。

 JD・マルティネスが抜けた分を補う右の強打者が必要で、テオスカー・ヘルナンデス(31)と1年契約した。ヘルナンデスは対左投手の通算OPSが・887で、マルティネスの・954にはかなわないが、中核を任せられる。加えてレイズとのタイラー・グラスノーのトレードで右打者のマヌエル・マーゴー(29)も獲得した。マーゴーは守備の人で長打力はないが、対左投手の通算打率は・281、出塁率は・341だからとても頼りになる。ヘルナンデスは対右投手のOPSも・772と悪くないから、今季は左翼のレギュラー。デーブ・ロバーツ監督は「長打力があって、打点も稼げる。素晴らしいシーズンを送ってくれる」と期待している。

 中堅のレギュラーは左打者のジェームズ・アウトマン(26)。昨季抜群の守備力で124試合センターでスタメン、レギュラーの座を手に入れた。ロバーツ監督は「ジェームズは左投手も打てるし、プラトゥーンの選手とは考えていない」と言う。実際、打率も出塁率も、対左と対右はほぼ同じ数字だ。しかしながら本塁打数は対左は1本、対右は23本と著しく違う。ゆえに休みを与えるのは対左投手の時で、マーゴ―を起用するのだろう。

 右翼は対左投手の時はジェイソン・ヘイワード(34)。カブスでの最後の2年間は不振だったが、23年にドジャースに来て復活。対右投手は打率・276、出塁率・347、長打率・471と素晴らしかった。守備も若い頃に5度ゴールドグラブ賞を獲得、今でもベッツほど良くはないが、悪くもない。対左投手の時はマーゴーがスタメンで出場する。

 5人目の外野手はスーパーユーティリティの右打者クリス・テイラー(33)。右投手も左投手もほぼ同じくらい打つことができる。6番手は右打者のミゲル・バルガス(24)。パワフルな打撃が持ち味だが、開幕は3Aスタートになりそうだ。

 24年のドジャース打線は、23年同様、左投手も右投手も攻略できる布陣に整えられた。加えて大谷とヘルナンデスの加入で本塁打数は増加が見込める、果たして目論見通りに行くのだろうか。

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