【スポニチスカウト部(2)】千葉黎明・三田村悠吾 「150キロ」へ投魂みなぎる大型右腕

2024年02月20日 06:00

野球

【スポニチスカウト部(2)】千葉黎明・三田村悠吾 「150キロ」へ投魂みなぎる大型右腕
力強い直球が魅力の千葉黎明・三田村(撮影・村井 樹) Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第2回は、千葉黎明の大型右腕・三田村悠吾投手(2年)。高校から投手を始め全国的には無名だが、スカウトがマークする隠れた逸材だ。
 冬空の下、冷たい風を切り裂きながら力強い直球がキャッチャーミットに突き刺さる。「夏までには必ず150キロを出し、プロから指名されるような選手になりたい」。高校野球界ではまだまだ無名な三田村だが、着々とその名をとどろかせる準備を進めている。

 ガーナ人の父と日本人の母の間に生まれた。小4から少年野球チームに入ったが「人数がギリギリでいろいろなポジションをみんなで守っていました」。特に中学時代は同学年が5人しかおらず「練習はキャッチボールぐらいしかできず、環境が整ったところで野球をやったことはないですね」と振り返る。

 転機は突然訪れた。高校は公立への進学を考えていたが、千葉黎明の野球部の見学会に参加すると「雰囲気が良く、ここで野球をやりたいと思えた」。入学後、中野大地監督との出会いも野球人生を変えた。「ちゃんと野球をやったことがないと聞いていたが体は大きく、球に力強さもあった」と投手としての魅力を感じた指揮官。入学時は直球しか投げられなかったが、社会人のJFE東日本などで捕手として活躍した中野監督の指導の下、スライダーやフォークを習得。投手として大事なフィールディングやけん制も一から教わった。直球は昨春、142キロを計測するまでとなり「今では145キロは出ている感覚はある」と成長を実感している。

 中学時代、公立の高校へ進み一般受験で東京六大学に進むという夢は今、プロ野球選手へと変わった。徐々にエースとしての自覚も芽生え始め「目標は初の甲子園出場。高い目標だと思われるかもしれないが今はそこに向かって全力で頑張っている」と強い決意も示す。三田村の野球人生にとって勝負をかける一年が始まった。(村井 樹)


 ≪特進クラス所属≫ まさに文武両道を体現している。学校生活では野球部には数少ない特進クラスに通い「野球だけでなく、高校生は勉強もできないといけないので」と練習後には塾に通うことも。また「日本の文化が大好き」と小1から茶道と書道にも取り組んできた。特に書道は中学卒業までに特待生を取得。「中学では特待生以上は取れないので、高校を卒業したら師範とかも目指してみたい」と、書道での一流も目標に掲げた。

おすすめテーマ

2024年02月20日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム