阪神新外国人・ゲラ、157㌔出た! 初めて打者相手に全23球中、安打性3本「気持ちよかった」

2024年02月20日 05:15

野球

阪神新外国人・ゲラ、157㌔出た! 初めて打者相手に全23球中、安打性3本「気持ちよかった」
フリー打撃に登板した阪神・ゲラ(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
  阪神の新外国人、ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)が沖縄・宜野座キャンプ第4クール4日目の19日、フリー打撃に登板し、初めて打者相手の投球を披露した。ミエセスと前川に対し計23球。最速157キロを計測し、すべて低めのゾーンに集めて安打性3本にまとめた。見守った岡田彰布監督(66)も「勝ちパターンていうか、後ろで投げられる。十分」と高評価。今後は22日からの最終クールで2度目のフリー打撃登板をへて、25日の中日戦(北谷)で対外試合デビューを果たす予定だ。
 速い。真っすぐを投げるごとにゲラの球速が上がっていく。そして前川に投じた16球目が、球団のスピードガンでこの日最速の157キロを叩き出した。この時期では異例の球速。「最速164キロ右腕」の前評判に違わぬパフォーマンスだった。

 「初めて打者に投げたけど、チームメートが相手だったとはいえブルペンとは違う高ぶりがあったね。きょうはどうやって抑えようではなく、しっかりとストライクゾーンに投げることがテーマ。スピードガンは気にならなかった。気持ちよかったよ」

 投手板の一塁側で左足のつま先を少しだけ前にして立ち、そこから大きく左足を上げ、本塁へ向けて真っすぐに踏み出すオーソドックスな投球フォーム。12年、レッドソックス入団時には遊撃手だった名残であるショートアーム。その美しい腕の振りから投じた5球目のカットボールは低めに決まり、ミエセスから空振りを奪った。続く6球目のツーシームは前川に右翼フェンス直撃の一打とされたが、その輝きは色あせない。全23球で許した安打性の打球は、わずか3本だった。

 その投球を遊撃付近からチェックしていた岡田監督も思わず頬を緩めた。理由は球速や安打性の数だけではない。「あれだけ高めに行かへんねんな。ブルペンではキャッチャーから“低めに丁寧に投げてます”と聞いてたけど、打者が立っても1球も高めがなかったやろ。ボールも全部低めやもんな」と制球力の高さにうなった。それが期待につながる。

 9回の守護神・岩崎以外、今年も勝ち試合の7、8回を担うセットアッパーは分業制を敷く方針。左は岩貞、島本、桐敷、右なら石井、加治屋、湯浅…そしてゲラだ。「勝ちパターンていうか、後ろの方で十分(使える)と思うけどね」と指揮官は早くもセットアッパーの一人として構想を開始。連覇への推進力となる「勝利の方程式」が、厚みを増す。

 「ここまで体も気持ちも順調にきている。いつもBP(フリー打撃登板)に2度入っているので、(実戦は)あと1度入ってからだね」とゲラ。今後は2度目のフリー打撃登板をへて、25日の中日戦で1イニングの実戦デビューを果たす予定。そこで「160キロ」が出てもなんら驚きはない。(畑野 理之)

 ◇ハビー・ゲラ 1995年9月25日生まれ、パナマ出身の28歳。12年7月にレッドソックスと契約時は遊撃手。パドレス在籍の18年5月にメジャーデビュー。19年開幕前に投手へ転向し延べ4球団でメジャー通算61試合3勝1敗、防御率6.43。23年はブルワーズとレイズでプレー。23年WBCパナマ代表。1メートル83、86キロ。右投げ左打ち。

 <他球団007のゲラ評>
 ▼ヤクルト松井光介スコアラー 球の力もあるし、なかなか、あれくらいまとまっている外国人投手は少ない。勝ちパターンに入ってくると嫌だなと思う。

 ▼中日加藤光教スコアラー ブルペンからも荒れているイメージはなかった。投げ方も悪くないし、ストライクを取れるんだろうなという印象。
 

おすすめテーマ

2024年02月20日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム