「ガッシュ」作者・雷句誠氏 「編集者一同」声明に私見「肝心な部分を誤魔化している」「恐怖は消えない」
2024年02月13日 09:23
芸能
「芦原先生がブログでドラマの脚本家とのやり取りを告発してから、何故か突然そのブログやXのポストを消して、自殺に至った経緯、その『何故か』が解りません。闇の中です」とし、「それがわからないと、これから同じ事件が起こらないために出版社が作家を守るために何をするのかも解りません。私はこのコメント文を読んで、自殺に至った経緯は『表に書けない酷いことが起こった』としかとれません」と強調。
さらに「あのコメント全文では、何と言うか、編集者達の後悔などを沢山書いていましたが、言ってしまえばその情に訴えるコメントで肝心な部分を誤魔化しているようにも見えます」と印象をつづり、「多分漫画家さん達の不安は取れないでしょう。もちろん私も同じで、これから自分の漫画をメディアミックスしようとする時に『メディアミックスをしない方が平和に漫画を描ける』との選択も大いにあります。少なくとも100%安全な契約書が確認できない限りは動かないでしょう」と持論を展開した。
続けて「出来れば日本テレビの方でも事情を説明して欲しいのですが、絶対に出そうも無いですね。小学館ももう触れないのでしょう」とし、「私ももうXでこの件に触れないかと思いますが、漫画家さん達が抱いた恐怖は消えないですよ。自分だけでなく、きっと、すべての漫画家さん、もしかしたら小説家さんも同じだと思います。仕事相手に対する信頼が消えたら、もうその事業は縮小し続けますよ」とつづった。
スポニチ本紙の取材では、芦原さんが急死したことを受け、小学館が6日に社員向けの説明会を開いたことが判明。同社関係者によると、現時点で同社が今回の件に関する経緯などを社外発信する予定はないとの説明があった。芦原さんが問題の経緯をつづったSNSへの投稿を削除したことを理由に、「故人の遺志にそぐわない」との説明だったが、社員の間には困惑が広がっていたという。
こうした経緯がありながら、「編集者一同」名義で出された声明。同編集部の声明は「芦原妃名子先生の訃報に接し、私たち第一コミック局編集者一同は、深い悲しみと共に、強い悔恨の中にいます」と書き出し、「本メッセージは、我々現場の編集者が書いているものです」と前置き。編集者としての芦原さんへの思いや、読者・作家への謝罪、再発防止への取り組みなどをしたためたものだった。