偉才ピアニストのフジコ・ヘミングさんが死去 3月にすい臓がんと診断 本人の意志で公表せず

2024年05月02日 08:37

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偉才ピアニストのフジコ・ヘミングさんが死去 3月にすい臓がんと診断 本人の意志で公表せず
ピアニストのフジコ・ヘミングさん Photo By スポニチ
 世界的ピアニストのフジコ・ヘミング(本名・ゲオルギー・ヘミング イングリット フジコ)さんが4月21日にすい臓がんで亡くなったことが2日、分かった。92歳だった。一般財団法人フジコ・ヘミング財団の公式ウェブサイトで発表された。
 スウェーデン人の父、日本人ピアニストの母の間に1932年、ドイツ・ベルリンで生まれる。5歳で日本に移住し、母の指導でピアノを始めた。

 東京芸大卒業後、ドイツに留学。才能が認められる中、リサイタル直前に風邪をこじらせ、聴力を失ってしまう。その後、治療を経て、聴力の一部を回復し、1995年に日本帰国。1999年、NHKのドキュメンタリー「フジコ~あるピアニストの軌跡~」が大反響を呼び、ブームに。デビューCD「奇蹟のカンパネラ」はクラシック音楽としては異例の大ヒットを記録。以降、リストやショパンの曲を愛し、国内外で精力的に演奏活動を続けていた。

 2003年にはその波乱万丈な人生がドラマ化。フジ子役を女優の菅野美穂が演じ、世帯視聴率20・1%の高視聴率を記録した。

 昨年まで演奏活動は続けていたが、11月に自宅で転倒し、以降の公演をキャンセル。「一日も早い復帰を目指し治療とリハビリに励み順調な経過をたどっていた」最中、今年3月にすい臓がんと診断され、療養していたが、4月21日に容態が急変したという。

 病気については「皆様に心配をかけたくない」という本人の希望により公表を控えていたとし、「公演を楽しみにして頂いていたファンの皆様、主催者様等には、多大なるご迷惑ご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

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