玉川徹氏 経産省の2040年「日本は新興国並みの恐れ」に「今頃になってアニマル・スピリッツがないと」
2024年05月02日 14:52
芸能
玉川氏は、まず「バブルというのが、かつてあり、そのバブルが崩壊した後にずっとわれわれの賃金とかが上がらなかった。その代わり物価もずっと上がらなかったけれど、その間、米国とか欧州はどんどん物価も賃金も上がった。この30年でいうと、米国は賃金は倍くらいになった。だけれども日本は変わっていない。変わっていないから、われわれは実感として気が付かなかったけれども、相対的に比べてみると、米国の半分になっていると一緒、向こうは倍になっているんだから。それが成長が失われているということで“失われた30年”と言われている」と解説。
アシスタントのフリーアナウンサーの原千晶が「なんで日本は変化がないんですか?」と聞くと、玉川氏は「変化がないというか、今回の経産省の資料を読んだんだけど、“経済界のアニマル・スピリッツに火をつけることが必要”といっている」と言い、「アニマル・スピリッツというのは、例えて言うと、リスクをもってある種、ガツガツと経済的に追い求めること」と説明。
そのうえで「僕からすると、アニマル・スピリッツがないようにしたのは、むしろ経産省をはじめとした官僚の皆さんじゃないのというのが僕の考え方」と話した。
自身の考えの理由については「円安の話でもしたけど、金融の緩和は財務省がずっとやったわけですよ。円の安い状態を求めてきた。これでどうなるかというと、同じ製品をつくっていても海外には安く売ることができる。だから円安というのは輸出に好都合とずっと言われている。だから新しい商品とか新しいサービスというのを何とか見つけないと生き残っていけないという状態ではなかった。そこまでの競争をしなくても、それなりに利益を上げられた。つまりガツガツしていなかった。アニマル・スピリッツがなかったんですよ」と言い、「でも、それって円安にしていたからでしょっていう話。円安にしてたのは誰っていったら官僚機構。今頃になってアニマル・スピリッツないと言われてもなって感じがします」と話した。
また、原の「この失われた30年から脱していくにはどうしたら?」という問いには、「日本に(以前に)アニマル・スピリッツがあったというのは、なんでかっていったら、戦争で焼け野原になっちゃったから。みんな貧しくてここから豊かになりたいと思ったから、ガツガツ働いて豊かになろうってみんなが思った。つまりみんなハングリーだった」とし、「だけど、今はフリーターがバイトしててもそれなりに生活できてしまう。それはある意味で豊かなんだけど、ハングリーにはなり切れないから、もう1回ハングリーになれって言っても僕は無理だと思う」と指摘。
そのうえで「むしろみんながノビノビと生きてる中でこういうサービスあったらいいね、じゃあそういうサービスつくってみようとなった時に周りが邪魔しないで、アイデアを認めて起業していくみたいな形しかないんだろうなと僕は思っている。そのためには根本的には教育を変えないといけないと思う。みんな横並びで平均的なものをつくろうではなくて、突出している人がいるわけだから、そういう人を引きずり降ろさないで、個性を大事にして個の確立、そういうものを大事にする教育をやっていかないと、いい才能がつぶれちゃうし、やる気もなくなっちゃう」と自身の考えを述べた。