【叡王戦】藤井叡王が8冠陥落危機「開き直って頑張る」 伊藤七段に敗れタイトル戦初連敗 先にカド番も初
2024年05月02日 18:44
芸能
対局後、藤井は「難しい将棋だったが、中盤から終盤に入るあたりで間違えてしまったのは課題が残る」と悔しさをにじませながら振り返った。第4局に向けては「厳しい状況になった。カド番になったがやることは変わらないのでしっかり準備したい」とうなだれた様子だったが、その後の大盤解説場では珍しく苦笑いを浮かべながら「開き直って頑張りたい」とコメントし、会場から拍手を浴びた。
藤井は20年の棋聖戦以降、これまでタイトル戦は21戦全勝と負けなし。シリーズで連敗したこともなく、先に負ければ敗退のカド番へ追い込まれたこともない。4月20日の第2局で敗れ、タイトル戦連勝が「16」でストップ。大山康晴15世名人が1961~62年度に達成した歴代最多記録に並ぶのも阻止されていた。
叡王戦は持ち時間各4時間のチェスクロック方式。1分未満の考慮もストップウォッチの切り捨てではなく、加算されていくチェスクロック方式の4時間制は全8冠中、最も持ち時間が短く、読みだけでなく直感や運の占める割合も大きいとされる。藤井も初出場の第6期から5番勝負は通算10勝4敗、勝率・714は全8冠中最低と、それを裏付けている。