「宝塚で学んだのは愛」有沙瞳、退団1年…元娘役スターが描く未来予想図 SNSも解禁「毎日が刺激的」

2024年06月09日 10:01

芸能

「宝塚で学んだのは愛」有沙瞳、退団1年…元娘役スターが描く未来予想図 SNSも解禁「毎日が刺激的」
有沙瞳 Photo By 提供写真
 「宝塚歌劇団で学んだのは、愛です」。元宝塚歌劇団・星組娘役スターの有沙瞳は、11年間の劇団人生をそう振り返った。昨年8月に退団して以降、初のソロライブや舞台など幅広く活躍。今年7月には「夢だった」初のディナーショーの開催を控えている。宝塚を離れた今、どのような未来を描いているのか。退団から約1年、現在の思いを聞いた。(中村 綾佳)
 有沙が宝塚に魅了されたのは、中学生のとき。初めての観劇で心を奪われた。「本当にキラキラしていて、夢の中の世界でした。私は幼い頃から音楽・踊ることが大好きで、女の子らしいことが大好きでした。宝塚には、その全てが詰まっていました」。この光景が忘れられず、この日から生活の全てが宝塚に向けたものに。そして2012年、98期生として宝塚歌劇団に入団し、夢をかなえた。

 宝塚での経験について、有沙は語る。「宝塚では、役を通して人を知り、役や人との関わりを通じてたくさんの経験ができました。私の人生を生きながら、多くの人の人生を歩んだ気持ちになりました」。役柄を通じて、自身の想像をはるかに超えるたくさんの人々の考え方や性格を理解した。その経験が、いつしか自身の人生の基盤となった。

 中でも一番大きな影響を受けたのは「愛」への意識という。「宝塚には、本当にいろんな形の『愛』の作品があります。男女の愛、家族の愛、友情の愛、嫉妬による愛…。さまざまな愛に触れて、“人ってなんて素晴らしいんだろう”と心から感じました」と振り返る。「愛の素晴らしさを宝塚で学ばせていただいたので、次は私が、たくさんの方に伝えたいなと思っています。コロナ禍を経て人とつながることが減ってしまったけど…人とつながることで満たされる気持ちって、きっとあると思う」。自身の経験を通じて、人々の心を救い、励まし、心を大切にすることの素晴らしさを伝えたいという思いが、今の彼女の指標となっている。

 それを伝えるのは言葉だけではない。「舞台のセリフや振る舞いが、心に響いて、その人の中で輝き続けることってあると思います。医療のように人を助けることはできないですが、心を救うことはできるかもしれない。舞台を観に来てくれた人が“明日も頑張ろう”と思って帰ってもらえるような、そんな演技をしたい」。明日への希望を与える存在でありたい――心の底からこの思いを抱いている様子が、言葉の一つ一つに、所作の一つ一つに溢れていた。

 退団後の現在は、宝塚時代にはできなかった「SNS」を通じてファンとの交流を楽しんでいる。「インスタグラム、凄く楽しいです!素敵な衣装を紹介したり、それについてコメントをいただいたり…宝塚時代にはできなかったことなので、新しい発見がいっぱいです」。舞台やSNSでのトークを通じてファンと交流し、心を通わせることで刺激を受けている。

 成長した姿を、「私の夢だった」ディナーショーで披露するつもりだ。7月15日に第一ホテル東京、20日に宝塚ホテルで開催する。「私にとって、ディナーショーは特別です。だからこそ、大事にしてきた思い入れのある宝塚の歌を披露したい。宝塚時代の歌は特別なので、心を込めてパフォーマンスします」。心に残る素晴らしい時間を過ごしてほしい…ファンへの感謝を届ける初の試みに胸を躍らせていた。

 夢だったディナーショーが実現しようとしている今、これからの目標は?新たな夢は?この問いかけに、有沙はパッと目を輝かせ「どうしよう、私、夢がいっぱいあるんです」と声を弾ませる。「お洋服が大好きなので、お洋服に関するお仕事もやってみたいですし、舞台で演じる上で私はかなり“声”を意識して役作りをしているので、いつか声優のようなお仕事にも挑戦してみたい。映画やドラマも経験がないので興味もあります!」と、その探求心は尽きることがなさそうだ。

 「今は宝塚時代にはお会いすることがなかった、いろんな“プロ”の方に会えて感動しているんです。メークも、衣装も、カメラも、もちろん記者さんも。これからも、そんなたくさんの“プロ”のみなさんとお仕事をして、いろんな考え方を吸収したいです」。

 そう語る瞳は、本当にパワフル。枠にとらわれないチャレンジで「有沙瞳・第2章」を見せてほしい。

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