藤井正弘の血統トピック藤井正弘の血統トピック

【BCクラシック】“和製シガー”ウシュバテソーロが集大成を見せる

2023年11月01日 05:30

ギャンブル

 秋のG1中休みの今週は米国競馬の祭典、第40回ブリーダーズC開催がサンタアニタパーク競馬場で行われる。今年は日本から過去最多の9頭が海を渡ったが、何といっても注目はメインの「クラシック」。ドバイを沸かせたウシュバテソーロとデルマソトガケの2頭出しである。
 特にウシュバテソーロは芝部門のイクイノックス同様、ダート部門における現役世界王者。今回はレーティング122で首位の座を分け合うホワイトアバリオとの“統一王者決定戦”ということになる。第三国のドバイとは異なり、完全なアウェーでの戦い。相応のハンデは覚悟しなければならないが、血統面では2年前に同じオルフェーヴル産駒のマルシュロレーヌがBCディスタフを制していることが重要な意味を持つ。

 昨年の「クラシック」を圧勝したフライトラインの父タピットは、14年に「ディスタフ」の覇者アンタパブルを出していた。他にも1頭で両レースを制した女傑ゼニヤッタの父ストリートクライを含め、「クラシック」と「ディスタフ」の両方で優勝馬を出した種牡馬は過去8頭を数える。BC開催の牡牝の看板レースには、種牡馬単位の相関関係が認められるのである。

 芝からのコンバートで開眼したウシュバテソーロの蹄跡は20世紀の連勝王シガーに重なる。95年BCクラシック優勝馬であるシガーは翌年、第1回ドバイワールドCを制した。“和製シガー”にはその逆ルートで集大成を見せてもらおう。

コラムランキング

バックナンバー

【楽天】オススメアイテム