藤井正弘の血統トピック藤井正弘の血統トピック

サトノクラウン ルーキー最多123頭、血統面引き出し多く人気

2022年07月06日 05:30

ギャンブル

 【2歳新種牡馬紹介(2)】サトノクラウン 2012年生まれ 黒鹿毛 安平産 父マルジュ、母ジョコンダ2(母の父ロッシーニ)中央・香港・UAEで20戦7勝 主な勝ち鞍は宝塚記念、香港ヴァーズ、京都記念2回、弥生賞 2歳産駒123頭
 英G1チェヴァリーパークS勝ち馬ライトニングパール(後に繁殖牝馬として輸入)の3歳違いの全弟で、母ジョコンダ2の胎内で輸入された持ち込み馬。父のマルジュが種付け時に23歳という高齢だったこともあり、13年セレクトセールでの落札価格は5800万円(税別)と、G1馬の弟としては比較的安価だったが、国内外のG1・2勝を含むグレード6勝を挙げ、自身の価格の10倍以上の賞金を稼ぎ出した。16年香港ヴァーズで競り負かしたハイランドリールは同年の凱旋門賞2着のBCターフ優勝馬で、17年宝塚記念ではG1連勝中の断然人気キタサンブラックを9着に沈めている。安定性には乏しかったが、能力の最大値は世界チャンピオン級。道悪での強さは特筆もので、凱旋門賞を走らせてみたかったタイプだ。

 初年度の種付け料100万円に費用対効果を見込まれたのか、現2歳の血統登録産駒数はルーキーサイヤー最多の123頭を数える。サンデーサイレンス系牝馬とはほぼ完全なアウトブリードとなる一方、キングカメハメハ系牝馬との交配では父系祖父ラストタイクーン(キングカメハメハの母の父)がインブリードされるという血統面の引き出しの多さも人気の要因だろう。現実に新馬勝ちしたクラックオブドーンは母の父キングカメハメハでラストタイクーン3×4。現役最強のブルードメアサイヤー経由の“奇跡の血量”は配合的な飛び道具となり得る。(サラブレッド血統センター)

コラムランキング

バックナンバー

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });