藤井正弘の血統トピック
サトノダイヤモンド マンハッタンカフェに似た万能型の可能性大
2022年07月20日 05:30
ギャンブル
続く有馬記念では、1世代上の菊花賞馬キタサンブラック、前年の覇者ゴールドアクターをまとめて差し切っており、異世代を含めた国内最強をアピールしている。キタサンブラックにレコードで雪辱された春の天皇賞、道悪にたたられた凱旋門賞など、4歳以降はG1未勝利。阪神大賞典、京都大賞典でG2・2勝を追加したものの、結果的には三すくみのクラシック皆勤でピークアウトしていたとみるべきかもしれない。
ディープインパクト産駒初めての菊花賞馬で、牡馬では唯一の有馬記念勝ち馬。父の苦手部門を一手に引き受けた名ステイヤーだが、1800メートルのきさらぎ賞をレースレコードで制していることは見逃せない。母の父オーペンは授精能力に難のあったブリーダーズCマイル連覇の名馬ルアーの貴重な後継。アルゼンチン牝系に代々蓄積された血脈はスピード寄りで、現役時のイメージにとらわれるのは危険だろう。戦歴だけでなく、後継種牡馬群における立ち位置も父系祖父の産駒マンハッタンカフェに重なる。こちらも種牡馬としては万能型にシフトする可能性大だ。(サラブレッド血統センター)