藤井正弘の血統トピック
ホークビル 遺伝面でサプライズの可能性、アポロケンタッキー 地方ダートが主戦場に
2023年08月23日 05:30
ギャンブル
ゴドルフィンの勝負服で世界各地の芝中距離路線を渡り歩いた“マイレージコレクター”。デビュー3戦目からの6連勝を飾った3歳7月のエクリプスSでG1ウイナーに上り詰め、2400メートル部門にシフトした古馬戦線では常時善戦型に定着していたが、5歳時のドバイ遠征で覚醒。前哨戦を制して臨んだドバイシーマクラシックで2着ポエッツワードに3馬身差の圧勝劇を演じた。サドラーズウェルズ系の父はターフサイヤーとして異例の北米リーディング奪取を果たした馬で、母の父は欧州で最も成功したストームキャット系種牡馬。イレギュラーのミックスともいえる血統構成に遺伝面でのサプライズの可能性を見込んでおきたい。
アポロケンタッキー 2012年生まれ 鹿毛 米国産 父ラングフール、母ディキシアナディライト(母の父ゴーンウエスト)中央・南関東・UAEで37戦9勝 主な勝ち鞍は東京大賞典、日本テレビ盃、みやこS 2歳産駒47頭
11年に国際G1格付けを得て以降の東京大賞典を制した唯一の外国産馬。アウォーディーに1馬身半差の完勝を収めた16年の同レースでは、G1勝利の国内最高馬体重(565キロ)記録も樹立している。産駒のデビューを待たずに昨年6月に早世。今年生まれの当歳が最終世代となる。初年度産駒は地方で3頭が勝ち上がっており、種牡馬としても地方のダートが主戦場。(サラブレッド血統センター)