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【朝日杯FS】エコロヴァルツ ブラックタイドの長打力!最後の“SS後継”生命力再評価する

2023年12月13日 05:30

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 阪神JFでは当欄の読み筋だったハーツクライ→スワーヴリチャードの世代交代が局地的に実現した。ただし、その2馬身ほど前に突き抜けたのはハーツクライの同期、ダイワメジャー産駒のアスコリピチェーノ。“ディープインパクト・ロス”の2歳戦では相対的に百戦錬磨の大ベテラン、特にディープと長く競合してきたサンデーサイレンス後継が存在感を増すのは当然ともいえる。
 朝日杯FSにも今や貴重なサンデーサイレンス後継の産駒がエントリーしている。新馬、コスモス賞を連勝したエコロヴァルツ。ディープの1歳違いの全兄、というよりも国内最高種付け料サイアー、キタサンブラックの父にして最新の世界王者イクイノックスの父系祖父でもあるブラックタイドの第12世代だ。

 過去11世代で種牡馬ブラックタイドが送り出したJRA重賞勝ち馬は6頭。平地重賞は累計15勝で、300勝が視野に入る偉大な全弟の5%ほど。しかもその3分の2をキタサンブラックが占めている。これまでは究極の一点豪華主義に徹してきた形なのだが、言うまでもなく血統的には最有力のポスト・ディープインパクト。現2歳世代ではワンポイントリリーフ的な立場で偉大な全弟の穴を埋める可能性がある。

 同期ダイワメジャーの種牡馬引退により、ブラックタイドは最後のサンデーサイレンス後継となる。「キタサンブラックの父」の生命力と長打力を再評価すべきタイミングだろう。 (サラブレッド血統センター)

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